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週刊エコノミスト Online キリンを作った男・前田仁

「客が度数決めるビール」「みかんビール」……、キリンが六本木に作った「実験的ビールを出す店舗」の正体

『ビア・ブラッセリー「シラノ」』は、1990年3月3日、六本木にオープン。内装の空間デザインは浜野商品研究所が担当。高品位でベーシックな店づくりを目指した。9本の列柱が妖艶なライティングで浮かび上がっている。
『ビア・ブラッセリー「シラノ」』は、1990年3月3日、六本木にオープン。内装の空間デザインは浜野商品研究所が担当。高品位でベーシックな店づくりを目指した。9本の列柱が妖艶なライティングで浮かび上がっている。

伝説となった「暁の会議」

前田仁(ひとし)チームの新商品は、プレミアムビールではなく、通常価格での発売が決まった。

しかし、肝心の商品名がまだ決まっていない。

仮の商品名として「キリン・ジャパン」という候補があった。

前田はこの名前が気に入っていたが、社内の評判はいまいち。消費者調査を実施したところ、好感度スコアは低かった。

一方、新製品の発売日は目前に迫っていた。

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