教養・歴史書評

『遺伝子命名物語』 坪子理美、石井健一著 中公新書ラクレ 990円

『遺伝子命名物語』 坪子理美、石井健一著 中公新書ラクレ 990円

 新たに見つかった10種類の遺伝子の命名過程をめぐるストーリー。一見すると地味なテーマだが、そこには当事者たちの苦悩と偉業を成し遂げた喜びが凝縮していた。例えば、日中の科学者が携わった遺伝子は、細胞同士が生き残るために競うことに関わっている点に注目し、勝負事の「マージャン(麻雀)」に決定。別の遺伝子は二刀流を思わせる機能から伝説の剣豪にちなんで「ムサシ(武蔵)」となった。素敵な人間ドラマを発掘した著者に感謝したい。(W)

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事