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教養・歴史 書評

『男が心配』 奥田祥子著 PHP新書 1100円

『男が心配』 奥田祥子著 PHP新書 1100円

 著者は元新聞記者。「男の生きづらさ」をテーマに取材を続け、同じ対象者へのインタビューは最長20年以上になる。恋愛・結婚から出世、育児、家族の介護、定年まで、人生の節目で疲弊する男性の苦悩を描き出す。密着取材で浮き彫りにしたのは、どの男性にも共通する「理不尽さ」だ。会社、女性、子どもに裏切られながらも「男らしさ」の呪縛から逃れられない、第一線で活躍してきた中年男性は自分と紙一重ではないか。生き方の処方箋になる書だ。(S)

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