教養・歴史書評

『日本インテリジェンス史』 小谷賢著 中公新書 990円

『日本インテリジェンス史』 小谷賢著 中公新書 990円

 国家が政策決定や危機管理のため情報を収集・分析する「インテリジェンス」。戦後、政府が情報機関の整備を図った歩みをたどる秀逸な通史だ。冷戦時は米国追従で独自の外交・安全保障が不要のため省庁間の連携不足など対応が遅れ、スパイ活動を防ぐ法律がなく海外の工作員が跳梁(ちょうりょう)。第2次安倍政権で国家安全保障会議の創設など改革が進み、ようやく諸外国の水準に近付いたと解説する。国民自身がこの問題への関心を高めるべきとの指摘に納得。(W)


週刊エコノミスト2022年11月1日号掲載

『日本インテリジェンス史』 小谷賢著 中公新書 990円

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月9日号

EV失速の真相16 EV販売は企業ごとに明暗 利益を出せるのは3社程度■野辺継男20 高成長テスラに変調 HV好調のトヨタ株 5年ぶり時価総額逆転が視野に■遠藤功治22 最高益の真実 トヨタ、長期的に避けられない構造転換■中西孝樹25 中国市場 航続距離、コスト、充電性能 止まらない中国車の進化■湯 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事