教養・歴史書評

『厚生労働省の大罪』 上昌広著 中公新書ラクレ 946円

『厚生労働省の大罪』 上昌広著 中公新書ラクレ 946円

 未曽有の新型コロナウイルス感染に立ち向かった厚生労働省。しかし、研究者の著者は、その対応は疑問だらけのものと指摘。構造的な課題を明らかにする。政策立案を仕切る医師免許を持った「医系技官」は行政官としての資質を厳しく問われず入省しており、国民の命や人権よりも保健所や自分たちの都合を優先する方向に進んでいると批判。官民癒着の温床となる補助金行政、不勉強で発表をそのまま報じるメディアなどの問題も厳しく指弾する。(W)


週刊エコノミスト2024年1月9日・16日合併号掲載

『厚生労働省の大罪』 上昌広著 中公新書ラクレ 946円

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