中国の闇 疑問8 一帯一路の裏の狙いは? ASEANのインフラが奪われる=酒向浩二
有料記事
2013年に中国の広域経済圏構想「一帯一路」が打ち出されてから5年が経過し、対象地域に含まれるASEAN(東南アジア諸国連合)でインフラプロジェクトが具体化してきている。中国は、南部の雲南省からASEAN各国を連結する壮大な構想を描く高速鉄道や、大型船舶が接岸できる沿線国の深海港周辺に中国企業の貿易拠点となる「海外経済貿易協力区」を建設することなどに力を入れる。
- <疑問6 EVブームは終わり? 政策限界で消費者の需要減へ=野呂義久>
- <疑問7 家計の借金は破裂寸前? 住宅ローン抱えて消費低下=湯浅健司>
- <山東省ルポ 周囲は荒れ地の高速鉄道駅 無人マンションも不動産バブル=高口康太>
ただし、沿線国政府がプロジェクトの着工に踏み切るも、制度・政策面の乖離(かいり)から中国の手法がそのまま導入できなかったり、政権交代によって計画が見直されたりして、停滞しているケースも出ている。
残り2392文字(全文2673文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める