論壇・論調 右腕落選で独メルケル氏の黄昏 極右政党躍進に若手が危機感=熊谷徹
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ドイツ論壇で「メルケル時代が終幕に近づいた」という指摘が強まっている。象徴的な出来事は、9月25日にキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の連邦議会の会派代表(院内総務)を選ぶ投票だ。13年間にわたり同会派の院内総務だったメルケル氏の右腕V・カウダー氏は、ほぼ無名だったR・ブリンクハウス議員に敗れた。
保守系日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』は9月26日付の紙面で自由民主党のC・リントナー党首の「カウダー氏落選は、CDU内のメルケル氏への失望と刷新への期待を示すものだ」というコメントを掲載。FAZは極右政党ドイツのための選択肢(AfD)のA・ヴァイデル院内総務の「メルケル氏の黄昏(たそがれ)が始まった」という言葉も引用している。FAZのJ・アルテンボックム記者は9月26日付の社…
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週刊エコノミスト
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