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「感染者が出たらアウト」プロ野球開幕でささやかれるリスク【サンデー毎日】

臨時の12球団代表者会議を終えて開かれた記者会見で、新型コロナウイルス拡大への対策を説明する斉藤惇・日本野球機構コミッショナー(中央)=東京都港区で2020年(令和2年)2月26日、北山夏帆撮影
臨時の12球団代表者会議を終えて開かれた記者会見で、新型コロナウイルス拡大への対策を説明する斉藤惇・日本野球機構コミッショナー(中央)=東京都港区で2020年(令和2年)2月26日、北山夏帆撮影

ファンが待ち望んでいたプロ野球の開幕が6月19日に決まった。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されていたが、当初の3月20日から約3カ月遅れ、史上最も遅いスタートとなる。

レギュラーシーズンは143試合から120試合に減り、オールスターやセ・パ交流戦は中止する。

日本シリーズも11月21日開幕に日程が組み直された。

それでも過密日程とコロナ対策は選手や球団、関係者には厳しいシーズンになりそうだ。

国内プロスポーツの先頭を切って開幕が決まったのは5月25日、オンラインで開催された12球団代表者会議だった。

観客はしばらくはなし。7月10 日からは5000人、8月からは収容人数の半分と段階的に増やしていく意向だ。

クライマックスシリーズ(CS)開催や公式戦の日程は発表できなかったが、これは感染リスクの軽減を目指す対策が、まだ具体化していないからだ。

日本野球機構(NPB)と12球団は、約80ページにも及ぶ詳細なガイドラインを作成している。

専門家が指摘する「移動のリスク」、公共交通機関を使った都道府県をまたぐ移動による感染リスクが最大のネックとなるためだ。

その移動のリスクを減らすため、近距離球場間での試合は集中して行うことや6連戦、そしてダブルヘッダーを行うなどの案が出ている。

また、試合後の移動を円滑にするため「九回打ち切り」や、時間を超えたら新たな回に入らない「3時間半ルール」といった試合時間短縮への特別ルールも検討されている。

開幕直後から梅雨や集中豪雨、台風が続く気候も大きな問題で、中止が増えると予備日で間に合うかどうか。本拠地にドーム球場が少ないセ・リーグはCS中止が濃厚となっている。

もちろん、感染者が続出すればアウト。果たして、日本シリーズにたどり着けるか。

(水木 圭)

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