国際・政治 サンデー毎日Online
サッカー本田圭佑の「20億円ファンド」にメガバンクが注目する理由【サンデー毎日】
元サッカー日本代表選手の本田圭佑氏は5月28日、投資ファンドを設立するとオンライン記者会見で発表した。
- サンデー毎日Online:「民度が高い日本は大丈夫」という虚構 日本のコロナ被害は「アジア最悪」だった=倉重篤郎【サンデー毎日】
- サンデー毎日Online:大阪・松井一郎市長が小中学校に配布決定したフェースシールドが「ネットで不評」【サンデー毎日】
- サンデー毎日Online:日本の喜劇王・志村けんを作った「挫折の日々」と「笑いへの執念」「いかりやとの関係」=西条昇(江戸川大教授)【サンデー毎日】
- サンデー毎日Online:「猥褻」の基準を作る男たち 「ビデ倫(ビデオ倫理協会)」の驚くべき素顔=森健(ジャーナリスト)【サンデー毎日】
- サンデー毎日Online:ルポ「貧困老人と孤独死」 かつてのNO1アダルトカメラマンが生活保護ののち「行旅死亡人」として処理された顛末=鈴木隆祐(ジャーナリスト)【サンデー毎日】
ファンド名は「WEIN挑戦者ファンド」。
6月中に設立し、個人投資家を中心に20億円規模の資金を集める計画だという。
本田氏は「出資後も起業家の挑戦を手厚く支援するファンドにしたい」と抱負を語った。
投資先は健康、エンターテインメント、SDGs(持続可能な開発目標)関連などの分野で社会課題を解決する技術を持つスタートアップ企業(設立して間もない企業)。
ファンドの代表を務めるのは、本田氏、ネスレ日本前社長の高岡浩三氏、健康管理アプリの「フィンクテクノロジーズ」創業者の溝口勇児氏。
メガバンクの幹部は3人の顔ぶれをこう評価する。
「インキュベーター(起業家を支援する組織)として高い資質を感じさせます。今後、(企業向けの2号)ファンドを組成する際は、投資を検討してみたい」
本田氏はブラジルのプロチーム「ボタフォゴFR」所属の現役選手だが、ここ数年、投資家としても注目を集めている。
2016年には、ポケットマネー数億円を基に「KSKエンジェルファンド」を設立し、50社を超える企業に投資した。
投資先にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の「フィナンシェ」、カフェなどで荷物を預けられるサービスの「ecbo」、クラウドファンディングプラット事業の「マクアケ」など。
マクアケは昨年12月、東証マザーズに上場したが本田氏は保有株の一部を売却し、約4億円を手に入れている。
手元資金を基にした「KSKエンジェルファンド」とは異なり、「WEIN挑戦者ファンド」は個人投資家など外部資金を募るため、運営には一層の透明性を確保する必要がある。
そのため採用、マーケティング、財務などの機能を設け、投資事業を支える計画という。
さらに大企業を中心に100億円規模の資金を募る2号ファンドを組成する考えもある。
メガバンクが注目するのも無理はない。
(森岡英樹)