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サッカー本田圭佑の「20億円ファンド」にメガバンクが注目する理由【サンデー毎日】

2025日本万国博覧会誘致委員会会長代行の松井一郎・大阪府知事(中央)と同副会長の吉村洋文・大阪市長(左)を表敬訪問した本田圭佑選手=大阪市中央区で2018年7月6日午後4時32分、木葉健二撮影
2025日本万国博覧会誘致委員会会長代行の松井一郎・大阪府知事(中央)と同副会長の吉村洋文・大阪市長(左)を表敬訪問した本田圭佑選手=大阪市中央区で2018年7月6日午後4時32分、木葉健二撮影

元サッカー日本代表選手の本田圭佑氏は5月28日、投資ファンドを設立するとオンライン記者会見で発表した。

ファンド名は「WEIN挑戦者ファンド」。

6月中に設立し、個人投資家を中心に20億円規模の資金を集める計画だという。

本田氏は「出資後も起業家の挑戦を手厚く支援するファンドにしたい」と抱負を語った。

投資先は健康、エンターテインメント、SDGs(持続可能な開発目標)関連などの分野で社会課題を解決する技術を持つスタートアップ企業(設立して間もない企業)。

ファンドの代表を務めるのは、本田氏、ネスレ日本前社長の高岡浩三氏、健康管理アプリの「フィンクテクノロジーズ」創業者の溝口勇児氏。

メガバンクの幹部は3人の顔ぶれをこう評価する。

「インキュベーター(起業家を支援する組織)として高い資質を感じさせます。今後、(企業向けの2号)ファンドを組成する際は、投資を検討してみたい」

本田氏はブラジルのプロチーム「ボタフォゴFR」所属の現役選手だが、ここ数年、投資家としても注目を集めている。

2016年には、ポケットマネー数億円を基に「KSKエンジェルファンド」を設立し、50社を超える企業に投資した。

投資先にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の「フィナンシェ」、カフェなどで荷物を預けられるサービスの「ecbo」、クラウドファンディングプラット事業の「マクアケ」など。

マクアケは昨年12月、東証マザーズに上場したが本田氏は保有株の一部を売却し、約4億円を手に入れている。

手元資金を基にした「KSKエンジェルファンド」とは異なり、「WEIN挑戦者ファンド」は個人投資家など外部資金を募るため、運営には一層の透明性を確保する必要がある。

そのため採用、マーケティング、財務などの機能を設け、投資事業を支える計画という。

さらに大企業を中心に100億円規模の資金を募る2号ファンドを組成する考えもある。

メガバンクが注目するのも無理はない。

(森岡英樹)

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