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甲子園中止で落ち込む高校球児に阪神が「粋なプレゼント」【サンデー毎日】

    決勝を前に、入念に水をまく阪神園芸の作業員=阪神甲子園球場で2019年4月3日、玉城達郎撮影
    決勝を前に、入念に水をまく阪神園芸の作業員=阪神甲子園球場で2019年4月3日、玉城達郎撮影

    阪神もなかなか粋なことをするものだ。

    今夏の全国高校野球選手権大会は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、夢を絶たれた日本高校野球連盟に加盟する野球部のマネジャーを含む3年生全部員約5万人に、阪神甲子園球場と協力して甲子園の土を詰めたキーホルダーを贈ることを決めた。

    甲子園の土は全国大会が中止となった硬式・軟式女子野球部の3年生約320人にも贈られる。 

    甲子園を目指して練習に励んできた高校球児にとって、春のセンバツ、夏の甲子園の中止は大きなショックだったに違いない。

    自分たちの力ではどうにもならない新型コロナウイルスという「怪物」の出現で、3年生の公式試合が消滅してしまった。

    2年生後半から3年生にかけては一番伸びる時期。特に部員数が多い有力校では、力があっても2年までは試合に出られなかった選手も多い。

    「さあ、これから」という時に練習も満足にできないのでは、体力も落ちるしフラストレーションもたまる。

    その思いを「悔しいが仕方がない」と押し殺してきた。

    ある有力校の監督は「自分の実力を測ることができず、感情の起伏が激しくなる選手が多かった」と打ち明けた。 

    これらの状況を踏まえ、苦慮の末に日本高野連が打ち出したのが8月10日から始まる「2020年甲子園高校野球交流試合」だ。

    せめてセンバツ出場校に甲子園の土を踏ませたいとの思いから、出場予定だった32校で1試合ずつ対戦する。

    地方大会まで中止となった夏の代替大会としては、各都道府県で独自大会を開催する。

    ルールや実施方式はまちまちだが、これも球児の気持ちを思って変則でも企画した大会だ。 この大会を支援するため、日本プロ野球選手会は1億円を日本高野連に寄付することを決めた。

    「野球だけ特別扱いか」との声もあるが、やらないよりずっといい。球児たちの大きな失意を少しでも和らげることを祈りたい。

    (水木 圭)

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