教養・歴史 書評 『京都に女王と呼ばれた作家がいた』 花房観音著 西日本出版社 1500円 2020年9月11日 『京都に女王と呼ばれた作家がいた』 花房観音著 西日本出版社 1500円 京都を拠点にミステリーを書き続けたベストセラー作家の山村美紗。その謎多き生涯を同じく京都を描き続ける女性作家が綿密にたどった。江戸川乱歩賞に応募し続けたが、手が届かなかったのを負い目に感じ、文壇で生き抜くため同じく人気作家の西村京太郎とタッグを組み、華麗な経歴を演出。派手に振る舞う一方、仕事を頼まれればけっして断らず、締め切りを厳守する職人肌だった。生前は存在を隠していた夫にも光を当てるなど、抜群に面白い。(W) 前の記事 ついにデジタル通貨の覇権争いが始まった……『アフター・ビットコイン2』中島真志に聞く、ブロックチェーンと仮想通貨の現在地 次の記事 中国 陳冠中が描く欲望渦巻く中国=辻康吾 文字サイズ 小中大 印刷