2021年の中国株が「5年ぶりの高値」と予想できるこれだけの理由
<2021マーケット 専門家が予想! 株価、為替、米金利>
上海総合指数は2020年7月以降3000ポイント台で推移し、上昇傾向が続いてる。
目立った不安要素もないため、21年も現在の上昇相場が継続し、3000~4000ポイントの範囲で推移しそうだ。
5年ぶりの高値4000ポイント超の可能性もある。
中国株の相場水準を押し上げると考えているのが、中国経済の国家戦略「双循環」だ。
同戦略では国内の内循環と他国との外循環の2軸で経済成長を目指す。
内循環では、20年10月に李克強首相が新エネルギー車(NEV)産業の発展に向けた指針「NEV産業発展計画(21~35年)」を承認した。
新エネ関連の補助金の支給や幅広い規制緩和が行われる見通しで、盛り上がりが期待できる。
外循環では、地域的な包括的経済連携(RCEP)がポイントだろう。
中国はRCEPを活用し、ASEAN諸国との連携を強めることで人民元の国際化、米ドル依存の軽減などを画策している。
しかし、金融緩和政策による融資の不良債権化や過剰債務問題、RCEPの不振の可能性もある。
(武部力也・岡三オンライン証券投資情報部長)
(本誌初出 マーケット 専門家が予想! 中国株 5年ぶり高値4000ポイント超も=武部力也 20210105)