経済・企業半導体 空前の特需

保存版 これが半導体製造の工程だ=編集部

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 半導体の製造工程は、シリコンウエハー上にトランジスタなどの素子を形成する「前工程」と、素子をパッケージにして製品にする「後工程」に分かれる。

 まず前工程では、回路の設計情報を写真のフィルムのネガに当たるフォトマスクに焼き付ける((1)、(2))。一方で、基板となるシリコンウエハーは、原材料の高純度単結晶シリコンのインゴット(塊)から薄い円盤状のウエハーにスライスする((3))。ウエハーのサイズが大きいほど、ウエハー1枚当たりのチップ製造数は増え、コストダウンになる。このため、ウエハーの大口径化が進められ、現在量産の主力のウエハー口径は300ミリメートルとなっている。

 このウエハー上に電気特性を持たせる絶縁膜や導体膜、半導体膜を形成する((4)成膜)。次に成膜したウエハー上にフォトレジスト(感光剤)を塗布し、フォトマスクの回路パターンをウエハー上に転写する((5)露光)。そしてウエハー上の回路パターンに応じて、成膜した材料膜を選択的に除去して形状を加工する((6)エッチング)。加工後にはその都度、残ったレジストやパーティクル(ゴミ)を除去し((7)洗浄)、さらに次の配線層を形成するため、ウエハーを平らに研磨する((8)平坦化)。前工程ではこの(4)~(8)の工程を繰り返し、何層にも配線層を形成していく。また工程の途中で、パーティクルや欠陥の有無を検査する((9))。

 半導体は、より微細な線幅の回路を形成し集積度を高めることで、性能を向上させている。このため、微細な線幅を実現する(5)の露光技術が半導体の進化を左右する。最先端デバイスの線幅は10ナノメートル(ナノは10億分の1)以下で、波長13・5ナノメートルの極端紫外線(EUV)露光が用いられている。

 後工程では、ウエハー上に形成された回路を1個ずつのチップに切り出される((10)ダイシング)。そして、切り離されたチップは、外部電極(端子)を接続した後、損傷や腐食を避けるためにセラミックやモールド樹脂などで封止し、パッケージにする((11))。そして電気特性などをテストして((9))、品質に異常がなければ、パッケージに製品名などを印字((12)マーキング)して、チップが出荷される。

 近年は前工程での微細化の技術的難易度が高まっているため、パッケージなどの実装技術による性能向上が図られており、後工程の重要性も増している。

(編集部)

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