2022年大学入試:入試速報第1弾 大学合格者高校別ランキング 東京女子大、同志社女子大…〈サンデー毎日〉
〝コスパ〟の良さ際立つ女子大
本誌伝統の高校別大学合格者数ランキングがスタート。本誌は今年創刊100周年だが、1964年から始まった「入試速報」は、2022年度(22年4月入学)で59年目となる。まずは私立大一般選抜のうち、志願者の減少傾向が続く女子大の動向を検証する。
22年度の私立大の一般選抜の志願者は増加傾向にある。前年の志願者を100とした時の主要私立100大学の指数は104だ(2月10日までの確定分)。それでも、近年の女子大離れに歯止めがかからず、女子大のみで集計した指数は98となっている。
個別の大学を見ると、東の女子大御三家の津田塾大、東京女子大、日本女子大は全て、前年の志願者数を上回っている。対して、西の御三家の京都女子大、同志社女子大、神戸女学院大は全て下回っている。その他の女子大も志願者が減少している大学が多い。
女子大の志願者が減少する要因として、女子の共学志向の高まりがあるが、代々木ゼミナール教育総合研究所主幹研究員の坂口幸世氏は、女子大に進学するメリットについて、こう話す。
「共学化が進む中で、残っている女子大はブランドが確立している大学が多い。女子大に多い、文や家政の就職状況を気にする受験生もいるが、現在の社会状況に合わせて教学内容が見直されており、就職も悪くない。倍率が低いなら女子大はお得と言えます」
実際、女子大の就職率は高く、常に大学全体の数値を上回っている。女子大ならではの面倒見の良さもあり、21年卒の平均実就職率(就職者数÷《卒業者数-大学院進学者数》×100で算出)は87・4%で、大学全体の85・4%を2ポイント上回った。
女子大は、共学大学に比べると学部系統の選択肢が少ないことも志願者数が伸びない一因になっていたが、近年はこれまで女子大では学べなかった学部の新設が進む。京都女子大は11年に女子大として初の法を設置。ビジネス系の学部も13年に昭和女子大がグローバルビジネスを開設し、20年には共立女子大がビジネス、武庫川女子大が経営を開設した。22年には、女子大として初となる工が奈良女子大に新設される。
また、女子のみのキャンパス環境もマイナス要因とみられるが、代ゼミの坂口氏は、「他大学や一般社会との交流が活発に行われており、今は女子のみの閉じられた世界ではありません」と話す。
入試のハードルの低さと進学のメリットを比較すると、22年度入試も、女子大のコストパフォーマンスの高さが際立つ年になりそうだ。
2月15日発売の「サンデー毎日2月27日号」には、以下の大学の合格者高校別ランキングが掲載されています。
愛知医科大/大妻女子大/学習院女子大/鎌倉女子大/関西福祉科学大/畿央大/京都文教大/共立女子大/恵泉女学園大/神戸松蔭女子学院大/神戸親和女子大/十文字学園女子大/昭和女子大/女子栄養大/鈴鹿医療科学大/聖心女子大/帝塚山大/東京女子大/東京聖栄大/同志社女子大/東洋英和女学院大/奈良大/大和大
〈サンデー毎日「2022年大学入試情報」掲載予定〉
3月6日号(2月22日発売)
東大・京大など学校推薦型・総合型選抜速報
大学合格者高校別ランキング②
3月13日号(3月1日発売)
大学合格者高校別ランキング③
3月20日号(3月8日発売)
MARCH、関関同立など
大学合格者高校別ランキング④私立大総集編
3月27日号(3月14日発売)
東大・京大高校別合格者数 前期速報
難関国立大合格者高校別ランキング
4月3日号(3月22日発売)
早大・慶大など難関私立大高校別ランキング
東大・京大高校別合格者数 前期詳報
主要1000高校の難関大合格実績一覧
4月10日号(3月29日発売)
国公立大高校別ランキング 前・後期総集編
東大合格者実名アンケート