国際・政治ワールドウオッチ

シリコンバレーのバイオベンチャーから大手製薬企業へ人材流入 二村晶子

大手企業も有用な人材の囲い込みに躍起だ Bloomberg
大手企業も有用な人材の囲い込みに躍起だ Bloomberg

 この数カ月間、去年まで勢いがあったシリコンバレーのバイオベンチャー企業の間で、臨床試験の遅れや失敗、株価低迷による資金調達の難航などから、次々に従業員が解雇されるニュースを聞くようになった。そのようななか、カリフォルニア州の大手製薬企業、ギリアド・サイエンシズとアムジェンが人員を競うように雇用している。

 ギリアド社は、転移・再発の可能性が高いトリプルネガティブ乳がんの世界初となる治療薬「トロデルヴィ」が好調だ。HIV治療薬の売り上げも堅調で、同社の関係者によると、「会社の成長に追い付いていない」ことから、人員の採用や本社の拡張を急いでいるという。一方、アムジェン社はがん、リウマチ、循環器系の薬の売り上げが伸びている。特にがん分野では、がん細胞の増殖を抑えることが難しいとされている「KRAS(ケー…

残り204文字(全文557文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事