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2024年大学入試:今からでも出願できる247私立大 難関や準難関で志願増でも後期入試はこれだけある!

「サンデー毎日2月18・25日合併号」表紙
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 総合型、学校推薦型に続き、一般選抜が本格的に始まった。難関・準難関大の志願者が増え、ハードルが上がりそうな2024年度(24年4月入学)の私立大一般選抜は、後期入試も視野に入れておいた方がよさそうだ。

 難関・準難関私立大の一般選抜の出願状況が好調だ。1月31日までの集計値で既に前年を上回っているのは、青山学院大や学習院大、上智大、成蹊大、成城大、東京理科大、法政大、武蔵大、同志社大、関西学院大、甲南大など。最難関の早稲田大も、ほぼ前年並みの志願者数となっている。

 25年度からの新課程入試を控えて、受験生の安全志向が強まる可能性が言われていた。その中で難関・準難関大の志願者が増えている要因について、代々木ゼミナール教育総合研究所主幹研究員の坂口幸世(ゆきとし)氏が解説する。

「難関・準難関大にこだわって一般選抜を目指す受験生と、比較的入試のハードルが低い一般的な大学を目指す受験生に二極化しています。難関・準難関大で一般選抜の倍率が年々下がってきていることもあり、新課程入試前夜であっても、積極的にチャレンジしているようです」

 一般的な大学の志望者は、総合型選抜や学校推薦型選抜といった年内入試で進学先を決めているケースが多いが、難関・準難関大を目指す受験生は学力一本で勝負ができ、不確定要素が少ない一般選抜に挑む受験生が少なくないようだ。倍率が下降傾向にある私立大の一般選抜だが、前年との比較では倍率が上がる大学が多くなると見られる。当たり前のことだが、厳しい入試になるということは、意中の大学に不合格となる受験生が増えるということになる。

 それでも、近年の私立大の一般選抜は受験機会が複数設けられているケースが一般的で、2月中旬以降に出願できる後期入試を設定している大学が数多くある。まずは安心してほしい。

 これから一般選抜の受験機会がある難関大は少ないが、大学入学共通テスト利用方式を活用すれば、まだチャンスがある。後期入試で共通テスト方式を実施している難関大には、中央大や法政大、明治大、立命館大、関西大、関西学院大などがある。難関大が実施する後期入試の共通テスト方式は、国公立大志望者を獲得するため、一般的な3教科より多い科目を課す大学が多い。しかし、臆することなく出願するべしとする声は多い。

「出願に必要な科目数が多い分、倍率が下がるので、出願資格があるのなら活用すべきです。今年は共通テストの平均点が上がったので、出願しやすい受験生が多いと思います」(予備校関係者)

 少数科目入試や受験料を割り引く大学も

 もちろん、難関大の共通テスト方式の合格ボーダーラインは高いが、各大学が設定した目標点をクリアすれば合格となるので、まずは前年の合格最低点を確認してみてはどうだろうか。

 独自の入試問題で後期入試を実施する大学については、難関大は少ないが、準難関クラスは数多くチャンスがあることが分かる。首都圏では駒澤大、専修大、東洋大、日本大、明治学院大。東海では愛知大、愛知学院大、中京大。近畿では京都産業大、立命館大、龍谷大、近畿大、甲南大。ほかの地域の拠点大では、東北学院大や広島修道大、徳島文理大、福岡大などが今からでも出願できる。

 今から出願できる大学には、多様な受験生を受け入れるために、得意科目を生かした少数科目入試を導入する大学が数多くある。別の予備校関係者は言う。

「不得意科目が原因でうまくいかなかったのなら、その科目を抜いて受験できるのは有利でしょう。ただ、気をつけたいのは、3科目なら許される多少のケアレスミスが、少数科目入試では命取りになることです」

 立命館大の後期分割方式の場合、産業社会や国際関係など文系学部は英語と現代文、理工や情報理工など理系学部は理科と数学の2教科で合否判定をする。追手門学院大の最終日程は、英文を読んだ上で日本語で論述する総合力テストを実施。これらの大学以外にも、東北学院大や昭和女子大、東海大、関東学院大、愛知学院大、京都産業大、摂南大、阪南大、神戸学院大、広島修道大、福岡大、立命館アジア太平洋大など数多くの大学が、前期入試より少数科目で受験できる。

 入試科目とともに注目したいのは検定料。私立大の一般方式の受験料の相場はおよそ3万5000円。前半の入試で3大学受けていれば10万円を超える。そこで注目したいのは、受験料を割り引く大学。千葉工業大はコロナ禍の受験料支援を継続し、共通テスト方式は全出願タイプが無料。立正大は一つの日程で3学科(コース)まで出願が可能で、1学科目が3万5000円で、2学科目が1万円、3学科目は無料とする。亜細亜大や専修大、大正大、日本大、京都橘大、摂南大、神戸女学院大、広島工業大など、多くの大学に受験料割引制度があるので、後半の入試を経済的に進めたい。

 前期入試で不合格になった大学に後期入試で受かることは難しい。今春入試で決めたいのなら、難易度を下げて受験する手もある。代ゼミの坂口氏は言う。

「今から出願できる大学について調べる余裕は少ない。それなら、志望大学の難易度を下げて合格を確保した上で、成長できる大学なのか調べてもいいでしょう。難易度を下げただけの選択でミスマッチは困りますが、行きたいと思える大学ならば、第1志望でなくてもいいと思います」

 表の大学は一般方式のものだが、前出の難関大と同様、多くの大学が共通テスト方式を実施している。受験料は一般方式の半額程度で、出願するだけで合否が決まる大学が大半なので、複数の大学に出願しやすい。共通テスト方式でいくつかの合格大学を確保し、それらを比較検討した上で進学先を選ぶこともできる。大学は生き残りをかけて、優秀な学生を育てるためにさまざまな取り組みをしている。自分の将来の希望をかなえられる大学を選びたい。

 第1志望に再チャレンジするのか、または難易度を落として確勝を期するのか。いずれにせよ、これまで満足のいく結果が得られていないのなら、次ページからの一覧表を参考にして、受験計画を立て直したい。

 2月6日発売の「サンデー毎日2月18・25日合併号」には、「今からでも出願できる247私立大」を表で掲載しています。ほかにも「山本太郎のケンカ国会宣言『核心は大幅財政出動だ!』「映画『ハイキュー!!』大特集 二度とない瞬間を描く」「『家計』で『学び』は諦めない!『奨学金』の徹底活用術」などの記事も掲載しています。

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