論壇・論調 第一次大戦終結から100年 欧州でポピュリズムへの警戒感=熊谷徹
有料記事
11月11日にパリで行われた第一次世界大戦終結100周年に関連する式典には、約70カ国の代表が参加した。欧州の論壇ではこの歴史の節目と関連付けて、欧米で強まっているポピュリズムに対して警告する論調が目立った。
ワールドウォッチ
フランスの日刊紙『ルモンド』は11月12日付の電子版で「マクロン大統領は凱旋(がいせん)門前での演説の中で『愛国主義とはナショナリズムとは全く正反対のものだ。ナショナリズムは愛国主義への裏切りだ』と述べ、自分の国さえよければ他国はどうなってもよいと考えるナショナリストを厳しく批判した。この言葉はフランス国民だけではなく、貴賓席の最前列に座っていたトランプ大統領に対しても向けられたものだった」と指摘した。
同紙は「4月にマクロン氏がワシントンでトランプ氏と会談した時に比べ、両者の関係は悪化している。欧州の防衛体制、地球温暖化、イラン、貿易摩擦、パレスチナ和平などをめぐり米仏間には対立点が増えつつある。トランプ氏はフランス滞在中、不機嫌そうな表情を変えなかった」とコメントした。
残り1141文字(全文1596文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める