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「エルメスの手帳がムダに……」OL400人に聞いてみた「コロナ直撃の新年度に一番困ったこと」
今年はコロナで明け暮れるのかも、と不穏な予感が募りますが、リモートワークが進んでいても、新年度は新年度。いつもと異なる新年度についてOL400人に聞いてみました。
「毎年とても楽しいと聞いていた入社式も取りやめ。配属もまだ正式には決まっていませんが、一応営業部に仮配属されながら、マナー研修などもすべてリモートで。満員の通勤電車を経験することも、上司や先輩に
「毎年3月に新しいスーツとお財布を購入。新年度に気持ちを集中してきましたが、今年は財布もスーツも出番なし。財布は使ってもいいのですが、やっぱりビジネスシーンで使いたいという気持ちが強くて、まだ使えていません」(人材派遣・26歳)
「新人がやってきたら、同期たちと『今年の新人は買いか、クズか』を飲みながら話すのが年中行事。仕事の出来不出来はもちろん、男子なら恋愛対象になるか、女子なら私たちの場を荒らさないか、が特に盛り上がるテーマ。お花見もできなかったけど、新人チェックができなかったのが、最も残念な新年度です」 (商社・27歳)
「アットホームな弊社では毎月、その月の誕生日の社員が集合して、誕生日会を盛大にします。私は4月生まれ。入社以来、年度始めに祝われていたのですが、今年はリモートで。変わらず嬉しかったのですが、温もりが足りない。ハグしたり、握手したりが楽しかったので。来年は元通りのバースデーになるといいなぁ」 (IT・25歳)
「毎年、新年度前の3月に新しい手帳のリフィルを購入。今年度の目標やイメージを記します。手帳自体は、新人のときに10歳年上の女性上司が『この1年本当によく頑張りました』とプレゼントしてくれたエルメス。彼女のようになりたいとずっと使っていて、その気持ちを新たにする自分なりの儀式でもあります。が、今年は手帳に書きこまれたのはZoomの会議や打ち合わせのみ。スカスカで寂しいです」 (化粧品・26歳)
「上半期アップのプロジェクトが5本あったのですが、これらがいま停止中。チームでは『新年度からフルスロットルで!』と3月前半に大々的な決起集会をしたものの、この状況。コロナが沈静化したら、プロジェクトは再スタートするとのことですが、その時点ではそのときのプロジェクトがある。コロナ明けの過労必至。それを心に『体力をつけよう』とはリーダーの弁です」 (広告・28歳)
「新年度には必ず歓送迎会があって、それで新しいメンバーとうまくいくか、いかないかのムードを測っていたのですが、今年はそれがなし。新人はともかく、異動してきた課長のムードがつかめずに悶々としています」 (商社・27歳)
「新年度には新しい日記を買うことにしています。今年も買ったけど、在宅・自粛で、食べたものしか書いていない」 (自動車・25歳)
今年の春はいつもと違う春。数年後に懐かしく思い出すと信じて。
池野佐知子(いけの・さちこ)
1962年生まれ。フリーライター。新聞社、編集プロダクション勤務を経て1989年よりフリー。90年よりOLのネットワークを構築し、現在に至る