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酒造会社が始めた「ガチZOOM飲み」の本気度【サンデー毎日】
自宅で酒を飲みながら、ウェブ会議システム「Zoom」を使って友人らと語り合う「Zoom飲み会」。
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コロナ時代の〝新しい生活様式〞としてすっかり定着した。
今、日本酒メーカーの間で、消費者向けにZoom飲み会を主催する試みが広がっている。
新潟県新発田市の市島酒造は5月9日にZoom飲み会の主催を始め、6月5日までに計4回開いた。
4回目の会場は約1万6000平方㍍もの敷地にレストラン、宴会場、地ビール工房が建ち、日本庭園が広がる五十嵐邸ガーデン(同県阿賀野市)。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使って募った参加者向けに日本酒や地ビールの成り立ちを説明し、ライトアップされた日本庭園の映像を流した。
参加者は自宅で酒を飲みながら、Zoomを使って酒談議に加わるという趣向だ。
全国の飲食店が休業し、日本酒メーカーの売り上げに大きな打撃を与えている。
メーカーはZoom飲み会を開くことで、消費者から自社商品の感想を聞き取り、実際に飲んでもらう機会を設けられる。
「日本酒応援団」(東京都品川区)は石川、島根など6県の酒蔵と共同で酒造りをするメーカー。6月14日の2回目は石川県能登町の数馬酒造とコメ生産者の2カ所から中継し、動画サイト「YouTube」で「オンライン蔵元見学会」を無料配信した。
終了直後には、数馬酒造の日本酒「NOTO」とつまみのセット(4500円、税込み)を事前購入した人だけが参加できる「蔵元とZoom交流会」ももうけられた。
日本酒応援団によれば、参加者から上がった声には「普段、見る機会のない酒蔵を〝見学〞でき、コメや酒の作り手から直じかに話を聞けて楽しかった」というものが多いという。
一方、酒蔵からは「一つの小さな酒蔵ではなかなかできない方法で日本酒の魅力をアピールできる」と、評価する意見があった。
同社は次回のオンライン蔵元見学会を7月に開催する予定だ。
(小出和明)