経済・企業

「空が青く見えるのと同じ原理を採用」三菱電機が「青空照明」を発売【サンデー毎日】

三菱電機は10月、目新しい照明器具「misola(みそら)」を発売する。

天井に埋め込む一般的な照明機器のようでいながら、光源パネル部分が青空とそっくりに作ってある。

パネルに青い塗料を着色したのではなく、本物の空が青く見える原因である「レイリー散乱」を再現した。 

レイリー散乱とは、太陽光が大気圏に入射する際、大気を構成している分子によって発生する現象のことだ。

つまり、青い光は波長が短く、波長の長い赤い光より強く散乱する。だから昼間の空は青く見える。

「misola」にはレイリー散乱を発生させる装置が組み込まれている。

結果として、開放的で奥行きのある青空を再現できたとしている。

パネルを囲むフレーム部分のうち、3面は光り、残りの1面は影のようにしてある。これは自然な太陽光の差し込み感を演出したものだ。

いつも青空のような光を照らすのではない。朝焼けや夕焼けのように見える光に切り替えることもできる。

リモコンを使って手動で切り替える製品(メーカー希望小売価格68万円=税別)と自動的に切り替わる製品(同75万円)の2種類から選べる。

色の異なる複数のLED(発光ダイオード)光源を内蔵してあり、その発光量を変化させることで照らす色を変える仕組みになっている。

三菱電機照明の担当者が開発した意図を語る。

「近年の環境への配慮や省エネ意識の高まりに加え、働き方改革や『人を中心とした考え方』の広がりによる、社会の変化を捉えた企画。『人が集う室内空間の中に、青空を模したあかりを導入する価値の可能性』を提案していきたい」

製品の厚さは一般的な埋め込み型照明器具と同等の120㍉以下なので、施工場所を選ばない。

オフィス、会議室、福祉施設、地下街などに開放感をもたらし、ホテルの客室や結婚式場などに特別感を演出することを想定している。

(小出和明)

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