マーケット・金融「安倍から菅へ」

菅政権がアベノミクスを踏襲するなら、年末には日経平均2万5000円台もありうる理由

 首相の在任日数と株価には正の相関関係がある。長期政権が終わりを迎えたことはマイナス材料といえよう。ただ、アベノミクスに対する海外勢の期待はすでに後退していた。退陣による株価への影響は限定的と考える。実際、アベノミクス相場が始まった2012年12月以降の海外勢の売買差額の累計(現物・先物合算)をみると、足元の持ち高は全て解消され、売り越しに転じている。

 次期首相は安倍晋三政権の政策の継続性を重視した人物が有力とみられており、これまでの経済・金融政策が維持されるということは支援材料といえるだろう。

 新首相誕生後は、早期の衆院解散総選挙も考えられる。だが、現在の与野党の支持率を見る限り、与党が過半数を維持する可能性が高い。新政権が経済重視の姿勢を早期に示すことができれば日本株市場にもプラスに働こう。同総選挙で与党が過半数を維持できない場合は政局不安を通じて相場のリスク要因となる。もっとも、現在の与野党の支持率を見る限り、そうしたリスクシナリオの可能性は極めて低いといえるだろう。

 日経平均株価は、米大統領選を巡る不透明感から、10月に2万1500円程度までの調整はあるとみるが、大統領選後は世界的な景気回復により、世界景気敏感株である日本株を見直す動きが強まるとみられることから、年末には2万5000円程度まで上昇するとみている。

(石黒英之・大和証券シニアストラテジスト)

(本誌初出 マーケット展望 日本株 世界的な景気回復背景に年末2万5000円試す=石黒英之 20200915)

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