新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

経済・企業

300万円台に突入し、日本でもテスラのEVがバカ売れし始めた!3月の販売は前年比13倍

実質300万円台に突入したテスラのモデル3(東京・南青山ショールーム)2021年3月2日稲留正英撮影
実質300万円台に突入したテスラのモデル3(東京・南青山ショールーム)2021年3月2日稲留正英撮影

 米電気自動車(EV)メーカー、テスラ車の日本国内での販売が急増している。日本自動車輸入組合が発表した3月の輸入車新規登録台数によると、テスラ車の販売台数は、一年前に比べ13倍の600台弱になった模様だ。2月17日に主力車種である「モデル3」の価格を大幅に引き下げたのが、消費者に受け入れられた格好だ。

テスラ「モデル3」の内装(2021年3月2日、稲留正英撮影)
テスラ「モデル3」の内装(2021年3月2日、稲留正英撮影)

 テスラは国内販売台数を公表していないが、日本自動車輸入組合が毎月公表している「車名別新規登録台数」では、「Others(その他)」として集計されており、そのほとんどをテスラが占めているとみられる。「その他」の3月の販売台数は588台で、前年同月の44台から13倍に増えた。これは輸入車としては伊フィアット(739台)、英ランドローバー(689台)に次ぐ水準。今年1月と2月はそれぞれ、15台、82台だった。

クルマはスマホで買う時代(写真は東京・南青山のショールームにあるテスラのモデル3)2021年3月2日稲留正英撮影
クルマはスマホで買う時代(写真は東京・南青山のショールームにあるテスラのモデル3)2021年3月2日稲留正英撮影

若年層がネット経由でスマホ感覚で購入

 テスラは2月に、モデル3の普及版「スタンダードレンジプラス(航続距離448㌔㍍=テスラ発表)」と中級版「ロングレンジ(同580㌔㍍)」の輸入元を米カリフォルニア州のフリーモント工場から、中国上海の「ギガファクトリー3」工場に切り替えた。これに伴い、搭載電池を含めた製造コストと輸送コストが大幅に低下したため、「スタンダードレンジプラス」の国内価格を従来の511万円から429万円に、「ロングレンジ」は同655万2000円から499万円に引き下げた。

 販売はすべてインターネット経由で、テスラの関係者によると、「販売は極めて好調。納車期間も24週間に伸びている。ロングレンジが一番人気。スマホを購入する感覚で、初めて車を買う若い層の購入も多い」という。

 電気自動車に対する国と東京都の補助金が、この4月からそれぞれ80万円(従来は40万円、2020年12月21日以降の新規登録車に遡及して適用)、45万円(同30万円)に引き上げられ、普及版の場合は、実質300万円前後で買えることも、人気につながっているようだ。

(稲留正英・編集部)

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事