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マーケット・金融

ゴールドマン出身銀行アナリストが仕掛ける地銀投資ファンド、マイナス金利が後押しするワケ=ありあけキャピタル

“再生”請負人 ありあけキャピタル 田中克典 「改革的な地銀に投資し地方企業と一緒に再生する」

田中克典 代表取締役最高投資責任者(CIO)

── 地銀に投資するファンドを立ち上げる理由は。

■マイナス金利導入から5年がたち、銀行が高い利回り(イールド)を持つ資産がなくなっていることが背景にある。銀行の資産の平均残存年数はだいたい3〜5年で、金利のある資産が満期や償還を迎える2021年は銀行にとって変革が必要な年になる。

 特に地銀は数が多いから単純に減らすという話ではない。事業モデルの変革で企業価値を向上させるファンドを設立する意義はある。(地銀ランキング)

── 具体的な投資戦略は。

■当社のファンドが改革的な経営を行っている地銀に投資して株主となり、その地銀と利害を共有する。地銀が出資する地元企業も含め「セームボート(同じ船に乗る=投資リスクを共有すること)」で地銀の改革を進めていく。

 例えば、ある地方の中小企業の創業者が、社員の誰かに会社を継がせたいと希望しても、その社員に資力がなく会社を買うことができない場合は多い。そのため従来は同業者によるM&A(合併・買収)が選択肢だった。

 しかし、当社のファンドが投資する地銀が共同出資すれば、会社を継ぎたい社員は少ない出資で事業を承継できる。その結果、地銀は投資の配当を得るだけでなく、将来、その会社の「真のメインバンク」になることもできる。

── 地銀は出資の原資をどうやって調達するのか。

■政策保有株を売却して捻出することを考えている。

── ファンドの設定時期は。

■今年の夏だ。規模など詳細は非開示だが、国内外の投資家から関心が寄せられている。私はゴールドマン・サックス証券で金融セクターのアナリストをしていた。マイナス金利を導入してから、銀行の株価はさえない。

 規模拡大を目指すだけでは解決策とならない時代となった。事業再生とともに銀行はバリュー投資としての機会がある。

(聞き手=桑子かつ代・編集部)

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