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経済・企業 20200707更新【週刊エコノミストOnline】

「日本のビールが消えた」韓国で進む消費者の「日本離れ」=嚴在漢

ソウル市内では日本産ビールが急失速 筆者撮影
ソウル市内では日本産ビールが急失速 筆者撮影

 昨年7月から始まった日韓の半導体関連の貿易摩擦の余波で、消費者の「日本離れ」が進んでいる。特に顕著なのが日本産ビールで、新型コロナウイルスの影響などもあいまって日本からの輸入が急激に減少した。

 韓国関税庁によると、日本産ビールの輸入額は今年1~4月累計で167万ドルとなり、前年同期(2094万ドル)に比べて約92%となる大幅な減少を記録した。

 一方、日本産が減少した分、米国産ビールの輸入額が同857万ドルから1229万ドルに急伸したほか、韓国産ビールの販売が好調だった。韓国コンビニ大手CUの資料によると、1~5月累計でCUが販売したビールの売上高は前年同期比355%増加。同期間の全体売上高のうち、韓国産ビールが占める割合は50・3%で、4年ぶりに輸入ビール(49・7%)を上回った。

 新型コロナの影響で海外のビール生産工場と流通に支障が生じていることも韓国産ビールにとって有利に働いた。加えて、韓国産ビールの促進などを目的に今年1月に施行された改正酒税法によって、韓国産ビールの競争力が向上したことも、売り上げ増につながったとみられる。

(嚴在漢・産業タイムズ社ソウル支局長)

(本誌初出 韓国 ビール売り場から消えた日本産=嚴在漢 2020・7・7)

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