欧米で共振する信用不安
インフレ退治に向け米国が政策金利を引き上げ始めてから1年余り。急激な利上げの影響が米国の地銀破綻という形で表れた。欧州ではスイスの名門クレディ・スイスが事実上の経営破綻。欧米で共振する信用不安は新たな金融危機の予兆か。
※特集「忍び寄る世界金融危機」(4月17日全編公開)の一部を先行公開しています。
米金融筋はシリコンバレー銀行(SVB)の破綻直後から、ゆうちょ銀行と農林中央金庫への影響を注視している。どちらも米国債など外国債券に多額の投資をしているためだ。危機の連鎖はどこまで広がるのか。>>記事はこちら
SVB破綻を同行固有の問題として片付けるのは危険だ。背景にある預金と債券の二つの危機を乗り切るには、議会の預金保護と中央銀行の金融緩和が必要になるが、容易ではない。>>記事はこちら
クレディ・スイス破綻の引き金を引いたのは、中東の政府系ファンドだった。>>記事はこちら
リーマン・ショックの反省から規制が強化された一方で、複雑になりすぎた仕組みに専門家も戸惑っている。特にクレディ・スイスの破綻で実行されたAT1債の全額減価は投資家を大きく動揺させた。>>記事はこちら
クレディ・スイスの破綻処理でAT1債は償却され全損となる。この決断は将来に禍根を残しかねない。>>記事はこちら
岸田文雄首相が狙う「財政の健全化と金融の正常化」は昭和恐慌を招いた浜口雄幸首相と同じ“ゆがんだ正義感”ではないか。その意に忠実な植田和男・日銀新総裁は景気失速の兆候があっても金融を再緩和せず令和恐慌を招きかねない。>>記事はこちら
シリコンバレー銀行(SVB)破綻に関する懸念は、システミックリスクではなく日銀の金融政策への影響ではないか。出口戦略に向かう時に、銀行が年限の長い国債を敬遠する可能性が出てくる。それは日銀、ひいては財務省の問題に発展しかねない。>>記事はこちら