ブレイディみかこ氏
掲載記事 33件
-
研究論文でも取材ルポでもなく、愛ゆえに裏側を書く一冊 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日『イランの地下世界』(若宮總著、角川新書、1056円)を一気読みしてしまった。 わたしは英国在住だが、親友と呼べる人…
2024年10月4日
-
正義や民主主義との関連を考える「嫉妬」の思想史 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 左派ポピュリズムを研究し、シャンタル・ムフの著書を翻訳したりしてきた山本圭氏が、『嫉妬論 民主社会に渦巻く情念を解…
2024年7月19日
-
階級を固定する「体験格差」の解消には社会が子どもの豊かな体験を支える必要がある ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 9年前に、ネットのニュースメディアに「労働者階級の子どもは芸能人にもサッカー選手にもなれない時代」という記事を書い…
2024年5月3日
-
「容赦ない批判」は「批評」と「生きること」の対立を生み出してしまう ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 批評とは何か? 批評に未来はあるか? そうした言葉が飛び交う状況にあって、『批評と生きること 「十番目のミューズ」…
2024年2月9日
-
人類史の通念を覆す人類学者が深めた「暴力とケアの結束」という論点の重要性 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日「人類史を根本からくつがえす」というコピーが帯に躍る『万物の黎明』(デヴィッド・グレーバー、デヴィッド・ウェングロ…
2023年11月10日
-
インタビュー「女たちはこうして立ち上がった」ブレイディみかこ
注目の本
女性たちの闘いを描いた小説『R・E・S・P・E・C・T リスペクト』を8月に出したブレイディみかこさんに話をうかがった。(…
2023年9月25日
-
誇り高く労働者の権利を説いた伊藤野枝 没後100年 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 平凡社ライブラリーの『大杉栄セレクション』と『伊藤野枝セレクション』(共に栗原康編、平凡社、各1760円、1870…
2023年9月1日
-
劇的でないからこそ印象に残る拒食症を“歩き抜けた記録” ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 あるママ友から、摂食障害で入院している娘について相談されていたこともあり、『涙を食べて生きた日々摂食障害 体重28…
2023年6月16日
-
「意識高い系」男性作家をユーモラスに斬る快作 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 恋愛至上主義という言葉が日本にはある。故・瀬戸内寂聴氏は「恋と革命」と繰り返し言ったことで有名だが、元ネタは太宰治…
2022年12月2日
-
「効率よい消費」から「けちくさい節約主義」をあぶり出す現代文明論=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 読書を職業にしている日本のある好事家から『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ──コンテンツ消費の現在…
2022年10月7日
-
「自分の声」見つけるため、27歳で黒人神学の門をたたいた日本人=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 何かを調べていると、全然関係のない本を読んでいるはずなのに、なぜか知ろうとしていたことや人物が登場して驚くことがあ…
2022年7月29日
-
発達障害者による紀行エッセー+読書記録+当事者研究本=ブレイディみかこ
書評 読書日記
ジャンルを軽々横断!マッハのスピードで移動!×月×日 ジャンルをクロスオーバーする本がある。例えばわたしの過去のある著書につ…
2022年6月3日
-
善悪で割れない「小さき人々」を書くウクライナ生まれの作家
書評 読書日記
善悪二元論で理解できない「小さき人々」を書く=ブレイディみかこ×月×日「この罪深い戦争を止めなければならない」。ノーベル文学…
2022年4月1日
-
差別を直視する強さ コリアン・クールを読む=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 英国でも、韓国の音楽や映像が「かっこいい」と言われるようになって久しい。ネットフリックスのドラマ「イカゲーム」や音…
2021年12月3日
-
自閉症者は極上の受け手 読む行為の再考促す一冊=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 先日、あるイベントで、参加者からの「社会を変えるために何が必要か」みたいな真面目な質問に対して、「元気」と答えてし…
2021年10月8日
-
路上も電車も学校も。すべて男性優位社会、ニッポン=ブレイディみかこ
書評 読書日記
いい加減、習俗打破せよ 男性優位主義社会=日本=ブレイディみかこ×月×日「ああ、習俗打破! 習俗打破! それより他には私たち…
2021年8月13日
-
国民自ら全体主義へ? 戦時下と現代は相似形
書評 読書日記
国民自ら全体主義へ? 戦時下と現代は相似形=ブレイディみかこ×月×日「おうちでパンケーキ」「断捨離」「国民皆マスク」と聞けば…
2021年5月28日
-
差別、搾取される女性が「はしたなく」声を上げた=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日「お金の話をするなんて、はしたない」 こんな風潮のある国から英国に渡ったとき、「この人たちは恥ずかしげもなく人前でガ…
2021年3月26日
-
コロナ禍の次は貧困対策 待ったなしの現実ルポ=ブレイディみかこ
書評 読書日記
コロナ感染拡大による「医療危機」の問題が日夜メディアで報じられている。が、人の命がかかっている点ではまったく同じはずの緊急…
2021年1月29日
-
新たな希望に向けて、リベラルの現状痛烈批判=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日「バカが世の中を悪くする、とか言ってる場合じゃない」。大統領選挙で米国が大揺れしていたときに開いた本の最初のタイトル…
2020年11月27日
-
社会に揺さぶりをかけるアナーキーな作品の魅力=ブレイディみかこ
読書日記
×月×日 英国(や、アイルランド)のティーンから「日本に行きたい。マンガが大好きだから」と言われるようになって久しい。そんな…
2020年10月2日
-
知識は天然資源である 担う者に相応の支払いを=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 借りたものは返せない。 栗原康著『奨学金なんかこわくない! 「学生に賃金を」完全版』(新評論、2000円)の帯に書…
2020年7月31日
-
常識破りの問いを立て民主主義を考えつくす=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 外出制限が続く中、映画も見飽きたので、Youtubeにあがっているデヴィッド・グレーバーの講演動画を片っ端から見て…
2020年6月5日
-
「あり得ないこと」の渦中 失い、再獲得する言葉=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 新型コロナウイルスで英国でも一斉休校になり、外出禁止令が出て、食料のパニック買いが起きている。パブもレストランも映…
2020年4月3日
-
信頼のセンスが書いた自分の仕事にあてる恋文=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 本を売るのは大変なことだ。でも、売るためなら何をしたっていいわけではない。少なくとも、わたしはそう考えている。でも…
2020年2月7日
-
主張以外で消費される女性活動家たち=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 今年、(悪い意味で)度肝を抜かれた報道記事の見出し用語は「環境少女」だった。スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥ…
2019年12月6日
-
移民、裏方さん……群像劇の魅力を味わう=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 人の脳には嫌な経験を忘れる機能があるのか、はたまた老化で忘れっぽくなっているのか、さまざまな記憶がよみがえってきた…
2019年10月11日
-
本当に「私」を生かすアイデンティティーを=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 うちの息子は、アイルランド人の父を持ち、日本人の母を持ち、英国で生まれ育っている。だからパスポートも三つ持っている…
2019年8月16日
-
読書日記 あるものをあるがままに 記録こそ抵抗たりうる=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日「ドライブイン」と言ってもいまの若い人たちはきっと知らない。その絶滅寸前のロードサイドの飲食店を経営し、何十年も客を…
2019年4月12日
-
ブレイディみかこの読書日記 現代社会を笑い撃つユーモアと孤高の知性
書評 読書日記
×月×日 わたしは英国在住なので、ライターの仕事を始めるまで、日本語の活字を読む機会がなかった。で、久々に日本の新聞や雑誌を…
2019年1月11日
-
ブレイディみかこの読書日記 故郷で取材する著者 ためらいを経て確信へ
書評 読書日記
×月×日 私は自分の担当編集者が薦める本を信用している。私が書く文章を知り抜いた編集者が送ってくれる本に外れはない。梁鴻著『…
2018年11月23日
-
ブレイディみかこの読書日記 ミクロでもマクロでもフェミニズムは闘う
書評 読書日記
×月×日「マンスプレイニング」という言葉を日本語でも目にするようになった。Man(男性) とExplaining(説明)を一…
2018年10月12日
-
ブレイディみかこの読書日記 エリートよりピープル 勝つために転換せよ
書評 読書日記
×月×日 英国に移住して22年目のわたしにとり、北田暁大著『終わらない「失われた20年」 嗤う日本の「ナショナリズム」・その…
2018年9月3日