歴史書の棚
掲載記事 268件
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歴史書の棚 「天下人」をめぐる痕跡 今日に残る東西分派=今谷明
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一向宗(浄土真宗)の本山・本願寺はなぜ東西に分かれているのか。京都では誰怪しむ者なく、“お東さん”“お西さん”の愛称で呼びな…
2018年12月7日
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歴史書の棚 現代人には想像外 暴力と欲望の歴史=本村凌二
書評 歴史書の棚
16世紀には地球規模で商業が活発になり、東アジアでも明(みん)の海禁に反して貿易を営もうとする内外の勢力が出没した。周縁海…
2018年11月30日
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歴史書の棚 中国では出版不可能? 激越な神話解体を読む=加藤徹
書評 歴史書の棚
オルドス高原は、黄河上流の「π(パイ)」字形の屈曲部にある。エーデルワイスの花が咲く、遊牧民族にとっては豊かな楽園だった。…
2018年11月23日
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歴史書の棚 多角的な日米安保体制へ 是正と新たな構築問う=井上寿一
書評 歴史書の棚
戦後長らく左右両翼、リベラルと保守の両政治勢力から政府の「対米従属」姿勢が批判され続けた。今もそうである。石原慎太郎『日本…
2018年11月16日
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歴史書の棚 個人に権力集中させない日本的合議制の知恵=今谷明
書評 歴史書の棚
1964年、駐日米大使のエドウィン・O・ライシャワー(前ハーバード大教授)は、「日本近代の新しい見方」と題して『朝日ジャー…
2018年11月9日
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歴史書の棚 ヨーロッパ中世都市の形成を活写した名著復刻=本村凌二
書評 歴史書の棚
ピレンヌ・テーゼというのをご存じだろうか。ヨーロッパ世界は、8世紀にイスラム勢力が地中海の西部まで進出したのを契機として、い…
2018年11月2日
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歴史書の棚 不老不死求める「煉丹術」 東洋の思想や文化に影響=加藤徹
書評 歴史書の棚
『西遊記』の初めの話。孫悟空は暴れん坊だった。天界の老子の部屋にしのびこんだ孫悟空は、大量の「金丹」を盗み食いし、不老不死に…
2018年10月26日
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『評伝 小室直樹(上・下)』不遇からメディアの寵児へ 敬慕に満ちた渾身の評伝=井上寿一 歴史書の棚
書評 歴史書の棚
村上篤直『評伝 小室直樹(上・下)』(ミネルヴァ書房、各2400円)は、社会科学の一般理論の構築をめざした「過激な天才」小…
2018年10月19日
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歴史書の棚 「署名」か「はんこ」か 印判に見る出色の日本人論=今谷明
書評 歴史書の棚
親族の一人でも亡くなると、その後の手続きは面倒なことになる。署名には多く実印を求められるから、印鑑登録から始まり、印鑑証明…
2018年10月12日
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『バビロンとバイブル』がQ&Aでつづる思考と語りの魅力=本村凌二
書評 歴史書の棚
歴史書の棚 質問&回答形式でつづる思考と語りの魅力=本村凌二 このコラムではなるだけ新刊に近い歴史書の紹介に努めている。でも…
2018年10月9日
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歴史書の棚 『老子』は日本史の伏流水 画期的視座を提出=加藤徹
書評 歴史書の棚
古代中国の思想書『老子』は、漢文の原文でわずか5000字程度の短い古典である。入門者向けのミニマムな訳解書なら、薄い文庫本1…
2018年10月1日
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歴史書の棚 戦前の昭和史を軍人の評伝から再構成=井上寿一
書評 歴史書の棚
昭和戦前史における最大の悪役が軍人であることは、いうまでもないだろう。国を誤らせたのは軍人だと考える人は多い。筒井清忠編『…
2018年9月25日
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歴史書の棚 マーケットvs幕府 江戸に学ぶ資本主義の攻防=今谷明
書評 歴史書の棚
先日大きな地震のあった大阪府北部、茨木市の北方に「石堂(いしどう)ケ岡」という標高約700メートルの低山がある。高さはない…
2018年9月18日
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歴史書の棚 未来国家のモデルとして「偉大なる小国」に学ぶ=本村凌二
書評 歴史書の棚
江戸幕府の鎖国体制で唯一通商を認められたオランダなのに、幕末・維新期の欧米列強の進出と共に日本人には影が薄くなってしまった…
2018年9月10日
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歴史書の棚 文革の暗黒面を暴くオーラルヒストリー=加藤徹
書評 歴史書の棚
中国政府にとって「文化大革命」の暗黒史と民族対立は、今もタブーである。楊海英『「知識青年」の1968年 中国の辺境と文化大…
2018年9月3日
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歴史書の棚 憲法制定や外交を分析、国家の自立を問う=井上寿一
書評 歴史書の棚
細谷雄一『戦後史の解放2 自主独立とは何か 前編・後編』(新潮選書、各1300円)は、日本の国際政治学における現実主義学派…
2018年8月27日
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歴史書の棚 至宝はなぜ流出したか 裏面を語る異色の美術史=今谷明
書評 歴史書の棚
酷暑の中、書店へ押して出かけてみると、歴史書は大変多く、選定にいささか苦労した。しかし戦国大名ものなど類書がいくつかあり、…
2018年8月20日
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歴史書の棚 今日の米社会に与えるニーチェ思想の影響=本村凌二
書評 歴史書の棚
「神は死んだ」とはニーチェの名高いせりふである。なるほど『ツァラトゥストラかく語りき』や『権力への意志』は圧倒的な力でみずか…
2018年8月6日