海外出版事情
掲載記事 143件
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中国 1949年 中国文人の重い選択=辻康吾
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中国の長い歴史の上で文人と呼ばれる人々が、重要な役割を果たしてきた。本来は武人と対比する呼称であり、特定の組織があるわけで…
2020年4月17日
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アメリカ 新型コロナ感染拡大に揺れる米出版界=冷泉彰彦
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アメリカでは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの州で学校の一斉休校、事業所や商店への一斉休業命令、そして外出禁止令…
2020年4月3日
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中国 忘却される天安門事件。政府と人民は共犯=辻康吾
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新型コロナ肺炎について、その沈静化や生産回復を伝える公式情報と、人気のない街頭や路頭をさまよう労働者の姿を伝えるユーチュー…
2020年3月20日
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アメリカ 「文化盗用」論争に巻き込まれたベストセラー=冷泉彰彦
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女優のオプラ・ウィンフリー氏の主宰する「オプラ・ブッククラブ」は、アメリカの出版界における権威を確立して久しい。新刊書籍が…
2020年3月6日
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中国 贋作か盗作か? 出所不明の評論文=辻康吾
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ニューヨークに本社を置く『多維新聞(Duowei News)』は中文のネット・メディアとして世界最大、中国当局の息がかかっ…
2020年2月21日
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アメリカ 静かに読まれる知的で鋭いトランプ政権批判=冷泉彰彦
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『ワシントン・ポスト』紙のベテラン記者でピュリツァー賞を受賞しているキャロル・レオニグ記者と、同紙のホワイトハウス首席記者の…
2020年2月7日
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中国 「食」への熱烈な“信仰”を知る=辻康吾
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以前にも触れたが、私は「アメリカ人は快活だ、フランス人はお洒落(しゃれ)だ」というような安易な民族性論には反対だが、「中国…
2020年1月24日
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アメリカ 1位奪取で女優ブッククラブの権威固まる=冷泉彰彦
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アメリカの出版界、とりわけフィクションの世界では、新刊のマーケティング手段として「ブッククラブ」が大きな要素となっている。…
2020年1月10日
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中国 ポリティカル・コレクトネスの暴走=辻康吾
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上海にある復旦(ふくたん)大学の葛剣雄(かつけんゆう)教授の一文「時代がもたらした人間性の歪曲」(葛剣雄文集6『史迹記踪』…
2019年12月20日
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アメリカ 前国連大使のトランプ称賛本、その真意は?=冷泉彰彦
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ニッキー・ヘイリー氏といえば、インド系の女性として常に共和党の次世代リーダーと目される一人だ。移民2世として、保守的な南部…
2019年12月6日
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中国 知ることのできぬ十数億の生き方=辻康吾
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林立する摩天楼。巨万の富を築いたミリオネア。と同時に、学校に行けない子供たち。医者にもかかれぬ極貧層。中国に対しては、報道…
2019年11月22日
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アメリカ #Me Too 動かした若きジャーナリスト=冷泉彰彦
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ローナン・ファローという31歳のジャーナリストの著書『キャッチ・アンド・キル どう猛な悪を守ったウソとスパイと陰謀の数々(…
2019年11月8日
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中国 「偉大な闘争」に驚き、中国の読書界=辻康吾
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10月1日、北京での壮大な軍事パレードをはじめ中国各地で中華人民共和国成立70周年を祝う各種の行事が行われた。出版界もその…
2019年10月25日
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アメリカ 初対面同士の会話術を通じた社会批判がヒット=冷泉彰彦
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日本の場合は、キレやすい人の存在や、敬語の難しさなどもあって近年は「初対面同士の会話」はできるだけ避けるようになってきた。…
2019年10月11日
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中国 「民は食を以って天となす」という哲学=辻康吾
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中華文明の大きな特徴の一つは「食」への深い思い入れであろう。孔子は膾(なます)が好きだった。東坡肉(トンポーロー)は宋代の…
2019年9月27日
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アメリカ トランプ時代にヒット、明るい退役軍人の自伝=冷泉彰彦
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トランプ政権が登場すると、大統領の政治姿勢を持ち上げる賛成派や、逆に厳しい批判や暴露を中心とした反対派による「トランプ本」…
2019年9月13日
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中国 前近代と超近代が共生する中国作品=辻康吾
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一国の近代化の度合いをどうやって測るのか。近代化の定義ともども、その度合いを測るのは簡単ではない。林立する高層ビル、世界の…
2019年8月30日
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アメリカ 大統領候補の市長が語る都市再生=冷泉彰彦
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2020年の米大統領選へ向けて、統一候補を選ぶ民主党の予備選レースがスタートしている。その中で、全国世論調査で5位につけて…
2019年8月16日
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中国 孔子も魯迅も政治の駒=辻康吾
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中国の現代史の中で毛沢東(1976年没)と魯迅(36年没)の二人をはずすことはできない。毛は政治権力的に、魯迅は思想文化的…
2019年7月26日
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海外出版事情 アメリカ 『炎と怒り』続編発売も反響は限定的=冷泉彰彦
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トランプ政権の内幕を暴露したマイケル・ウォルフ氏の『炎と怒り(“Fire and Fury”)』は、2018年1月に発売さ…
2019年7月12日
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中国 100周年迎えた五四運動の「真実」=辻康吾
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国家、民族、個人が自らの歴史を尊重することは当然であろう。だが尊重するあまり史実を歪曲(わいきょく)し、変造することも多い…
2019年6月28日
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アメリカ 保守論客のメディア批判、人気の理由=冷泉彰彦
海外出版事情
保守派によるメディア批判といえば、何と言ってもトランプ大統領が筆頭格だろう。2016年の大統領選挙を通じて、CNNや『ワシ…
2019年6月14日
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中国 異文化接触の現場 チベットの高原で=辻康吾
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昨年のベネチア国際映画祭で脚本賞を受賞した『轢(ひ)き殺された羊 撞死了一隻羊 Jinpa』。ペマ・ツェテン監督は、この映…
2019年5月31日
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アメリカ 「モラー報告書」が“ベストセラー”に=冷泉彰彦
海外出版事情
2016年の米大統領選に対するロシア介入疑惑を捜査したモラー特別検察官の報告書が、米アマゾンの通販サイトで“ベストセラー”…
2019年5月17日
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中国の「シャープパワー」を研究=辻康吾
海外出版事情
一国の国力を、軍事力や経済力によるハードパワーと、文化、制度、価値観などの影響力によるソフトパワーに分けたのはハーバード大…
2019年5月3日
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アメリカ 大統領長女夫妻の暴露本が話題=冷泉彰彦
海外出版事情
ドナルド・トランプ大統領の長女イバンカ・トランプとその夫ジャレッド・クシュナーの夫妻は、政権発足と同時に顧問の肩書でホワイ…
2019年4月12日
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中国 幻想の中に真実が どん底から中国を見る=辻康吾
海外出版事情
林立する超近代的ビル群、疾走する高速鉄道に目を奪われる一方、失業者の群れや極貧の山村なども確かに存在している。中国社会全体…
2019年3月29日
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アメリカ 元FBI幹部、トランプを「脅威」と名指し=冷泉彰彦
海外出版事情
トランプ大統領告発本としては、マイケル・ウォルフ『炎と怒り』やボブ・ウッドワード『FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実』…
2019年3月15日
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中国 「9」の年は歴史を振り返る年=辻康吾
海外出版事情
今年は2019年。「9」のつく年に激動をみせてきた中国近代史を振り返る機会が多くなっている。最後の王朝であった清朝が亡びた…
2019年3月1日
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アメリカ 大統領選に名乗り、女性議員の自伝=冷泉彰彦
海外出版事情
2020年の米大統領選投票日まで1年9カ月。野党・民主党では続々と立候補宣言がなされている。大統領候補になるには、まず「調…
2019年2月15日
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中国 奇談ずくめの歴史漫談=辻康吾
海外出版事情
私の関心の向きもあってか中国の書籍を読むと重苦しいものが多い。その中で偶然目を通した郗文倩(ちぶんせん)教授の『食色里的伝…
2019年2月1日
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アメリカ 日本発「片づけ本」、いよいよ本流へ=冷泉彰彦
海外出版事情
日本では「こんまり」というニックネームで知られる「片づけコンサルタント」の近藤麻理恵氏といえば、著書の『人生がときめく片づ…
2019年1月18日
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中国 中国SF界に文理両道の才女現る=辻康吾
海外出版事情
中国でSFが盛んになって久しい。2015年に劉慈欣(リウツーシン)の『地球往時三部作』が、世界的なSF文学賞であるヒューゴ…
2018年12月28日
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アメリカ 肉食系ロマンス小説、ひそかなブームの秘密=冷泉彰彦
書評 海外出版事情
1970年代以降の米国では、ペーパーバックによる「ロマンス小説」というジャンルが確立していた。初期はシンデレラになりたいと…
2018年12月14日
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海外出版事情 中国 崩壊する農村の伝統秩序=辻康吾
書評 海外出版事情
時折中国に行くが、知人が多い大都市だけとなり、農村に行く機会が少なくなっている。ポストモダンの高層ビルが乱立し、繁盛する商…
2018年11月30日
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海外出版事情 アメリカ なぜ売れない? 「トランプ経済」称賛本=冷泉彰彦
書評 海外出版事情
米中間選挙が、激しい戦いとなる中で、奇妙な現象が起きている。「トランプ経済」を称賛した新刊が全く売れていないのだ。今回は、…
2018年11月16日
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海外出版事情 中国 中国固有の文書「档案」の恐ろしさ=辻康吾
書評 海外出版事情
1980年代の改革開放以後、中国の社会事情も随分と明らかになってきたが、都市と農村の戸籍による差別、幹部と大衆間の身分の違…
2018年11月2日
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海外出版事情 アメリカ 女優の自伝と#MeToo運動がシンクロ=冷泉彰彦
書評 海外出版事情
アメリカでは、セクハラ、パワハラ行為への告発が「#MeToo」運動として影響力を持ち始めている。そんな中、一人の女性の自伝…
2018年10月19日
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海外出版事情 中国 魯迅の懐具合に何を読むか=辻康吾
書評 海外出版事情
知識人というと世間はなんとなく清貧を期待し、知識人もまた金銭を蔑視してみせる傾向がある。だが知識人も人間であり、金が必要で…
2018年10月9日
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海外出版事情 アメリカ 究極の暴露本でホワイトハウス混乱=冷泉彰彦
書評 海外出版事情
トランプ政権の内幕を描いた暴露本といえば、2018年の年初に出た『炎と怒り』が有名だ。だが、同年9月11日発売の『恐怖』(…
2018年9月25日
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海外出版事情 中国 中国の死刑制度「死緩」を考える=辻康吾
書評 海外出版事情
オウム事件死刑囚の刑執行もあり、気になっていた中国の「死緩」(正式には「死刑緩期」)について調べてみた。裁判所は死刑判決を…
2018年9月10日
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アメリカ 富豪アジア人の群像劇がヒット=冷泉彰彦
書評 海外出版事情
2013年に3部作の1冊目が刊行された『クレージーでリッチなアジア人』。17年までに全3作が完結し、ベストセラーとなってい…
2018年8月27日
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海外出版事情 中国 北京の水 古都北京の面影をしのぶ=辻康吾
書評 海外出版事情
私が長期滞在していた1980年前後の北京の街は、毛沢東像や革命的スローガンがあふれ、終わったばかりの文化大革命の跡が残って…
2018年8月6日