鎌田浩毅の役に立つ地学
掲載記事 181件
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台湾でM7.7の地震 二つのプレートの圧縮力に起因/181
鎌田浩毅の役に立つ地学
台湾東部の花蓮県沖で4月3日午前8時58分(日本時間)、最大震度6強を記録する直下型地震が発生した。日本の気象庁によると、…
2024年4月22日
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地震予知が困難なワケ 非可逆現象で三つの「想定外」/180
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地震予知は国民の悲願だが、先端の科学的知見を用いても、確度の高い予知は難しい。政府は「東海地震」についてこうした認識に立ち…
2024年4月8日
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月誕生の謎に迫る 日本の探査機SLIMが初の着陸成功/179
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げた日本の無人探査機「SLIM(スリム)」が1月20日、月面着陸に成功した。世界で…
2024年4月1日
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千葉沖でスロースリップ 懸念される347年前の延宝房総沖地震の再来/178
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千葉県の房総半島と東方の沖合で2月26日以降、地震が頻発している。3月1日にはマグニチュード(M)5.2の地震が発生し、千…
2024年3月25日
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日本の活火山/5 十勝岳(北海道) 泥流被害の教訓で「砂防」定着/177
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活火山の山麓(さんろく)で大雨が降り、火山灰などが川に流れ込むと、河道が閉塞(へいそく)して「泥流」が発生する。寒冷地で積…
2024年3月11日
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日本の活断層/4 濃尾断層帯(岐阜・福井県) 世界最大級の内陸直下型地震も/176
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岐阜県美濃地方で1891年10月、マグニチュード(M)8.0の濃尾地震が発生した。国内観測史上最大の内陸直下型地震であり、…
2024年3月4日
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日本の活断層/3 新潟─神戸ひずみ集中帯 東西に毎年1~2センチ縮む地殻/175
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今年1月に発生した能登半島地震は、新潟県沖から北海道沖の日本海側に広がる地殻の変動域「日本海東縁ひずみ集中帯」の西端で起き…
2024年2月26日
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もう一つの「2035年問題」 高齢日本を襲う南海トラフ巨大地震/174
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近未来の日本は「2035年問題」に直面している。65歳以上の高齢者の人口が総人口の3分の1を占め、社会保障などに大きな影響…
2024年2月13日
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日本の活断層/2 日本海東縁ひずみ集中帯 西端に能登半島地震の震源/173
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1月1日に起きた能登半島地震では、日本海の海底で長さ150キロメートルに及ぶ震源断層が割れ、犠牲者230人を超す大災害とな…
2024年2月5日
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能登半島地震の想定外 “孤立”長期化で備蓄も見直し/172
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1月1日に発生した能登半島地震は犠牲者が230人を超える大災害となったが、発災から10日たった1月11日の時点で2562人…
2024年1月29日
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能登半島地震 日本海側の地震対策も急務/171
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1月1日午後4時10分、石川県能登地方を震源とする、地震の規模を示すマグニチュード(M)7.6の地震が発生した。同県志賀町…
2024年1月11日
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文科省に新年度「火山本部」発足 “3周遅れ”の巻き返しに期待/170
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政府として火山の観測や調査・研究を一元的に行う「火山調査研究推進本部」(火山本部)が2024年4月、文部科学省に発足する。…
2024年1月4日
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中・高緯度の火山噴火でも起きる寒冷化/169
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インドネシア・西スマトラ州のマラピ火山(標高2890メートル)が12月3日、噴火した。噴煙は高度1万5000メートルに到達…
2023年12月18日
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アイスランドで火山活動 短時間で4000人避難/168
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アイスランド南西部のレイキャネス半島で火山が噴火する可能性が高まっている。首都レイキャビクから南西40キロメートルにある港…
2023年12月11日
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硫黄島の南沖合で新島出現 マグマ活動再開か/167
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小笠原諸島・硫黄島(東京都)の南1キロメートル沖合で10月21日から噴火が発生し、南北400メートル、東西200メートルの…
2023年11月27日
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史上最も暑かった夏 日本も世界も地上も海面も/166
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今年の夏は全国的に暑かった。気象庁によれば、15地点の観測値による「平均気温偏差」は今年6~8月、統計がある1898年以降…
2023年11月13日
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火山爆発指数6以上の破局噴火は食糧危機や気候変動を招く/165
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火山の噴火は火山爆発指数(VEI)によって規模が表現できるが、大規模になると地表への壊滅的な被害だけでなく、世界的な異常気…
2023年11月6日
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0から8まで9段階のVEI=火山爆発指数 7以上は「破局噴火」/164
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火山の噴火には、地震の規模を示す「マグニチュード(M)」と同じように、爆発規模の大きさを表す指標がある。「火山爆発指数」(…
2023年10月30日
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鳥島近海で地震頻発 地すべりかマグマ活動で津波/163
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10月9日早朝に東京都・伊豆諸島の鳥島近海を震源とする14回の地震が発生し、八丈島で60センチの津波を観測した。それに伴い…
2023年10月23日
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モロッコでM6.8 阪神・淡路でも起きた逆断層型地震/162
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北アフリカ・モロッコの古都マラケシュの南西に70キロほど離れた内陸部で、現地時間の9月8日深夜、深さ23キロメートルを震源…
2023年10月16日
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木星の氷衛星探査/下 「エウロパ」に探る地球外生命/161
鎌田浩毅の役に立つ地学
木星の衛星は地下に大量の水を保持するため、太陽系で「地球外生命」が存在する星の大本命とされている。欧州宇宙機関(ESA)が…
2023年10月2日
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木星の氷衛星探査/上 打ち上げ成功 地球外生命の手がかり求め/160
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欧州宇宙機関(ESA)は今年4月、南米の仏領ギアナのギアナ宇宙センターから、木星氷衛星探査機(JUICE)を載せたロケット…
2023年9月25日
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ヒートアイランド現象/下 熱中症、豪雨、空気滞留も発生/159
鎌田浩毅の役に立つ地学
真夏の気温上昇を加速させるヒートアイランド現象は、単に暑いだけでなく熱中症などさまざまな問題を引き起こす。熱中症は、猛暑日…
2023年9月11日
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ヒートアイランド現象/上 夏だけでない都市の高温化/158
鎌田浩毅の役に立つ地学
今年の夏も各地で猛暑が続いている。気象庁は、長期的には特に都市部の気温上昇が著しいことを指摘しており、データの異変は夏だけ…
2023年9月4日
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関東大震災100年 これから来る「活動期」に備えを/157
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今年の9月1日は、1923年に発生した関東大震災から100年目に当たる。関東大震災では震度7に相当する激しい揺れに襲われ、…
2023年8月28日
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首都直下地震のメカニズム プレート3枚で3タイプ想定/156
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首都圏とは東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を指し、日本の人口の約3割が集まった巨大なエリアである。その直下には「プレート」…
2023年8月21日
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超過密・東京の直下地震 首都機能の分散を考える時/155
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都の人口が再び増加基調をたどっている。新型コロナウイルス禍で一時は減少したが、昨年5月に再び1400万人を超え、今年6…
2023年8月7日
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首都直下地震を「想像」する 「災害シナリオ」で疑似体験を/154
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都が昨年5月に見直した首都直下地震の被害想定では、新たに「災害シナリオ」が加えられた。これは地震の発生から時間を区切り…
2023年7月31日
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首都直下地震の火災対応 “炎の竜巻”は高さ200メートルに/153
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都が昨年5月、10年ぶりに改定した首都直下地震の被害想定では、地震の被害もさることながら、大規模な火災に関する対応が重…
2023年7月24日
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首都直下地震に備える 都の被害想定見直しは妥当か/152
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都は昨年5月、首都直下地震の新しい被害想定を公表した。東日本大震災翌年の2012年に公表した被害想定を10年ぶりに見直…
2023年7月10日
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火星は地震・火山がある“生きた”惑星だ/151
鎌田浩毅の役に立つ地学
進展する火星の探査/下 火星の内部が表面から地下に向かい「地殻」「マントル」「核」という3層構造を持つことは、火星探査機イン…
2023年7月3日
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火星の最深部は地球と同じ「核」だった/150
鎌田浩毅の役に立つ地学
進展する火星の探査/上 火星は太陽系の中では金星と同じく地球の近傍にある惑星で、長年研究が進んでいる。米航空宇宙局(NASA…
2023年6月19日
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活火山とは“短い災害と長い恵みをもたらす”存在/149
鎌田浩毅の役に立つ地学
日本は世界屈指の火山国だが、世界の陸地の400分の1という狭い国土に、地球上の10分の1もの活火山がある。これから噴火する…
2023年6月12日
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三宅島の噴火 21年周期なら次は2年後/148
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京・伊豆諸島の利島村で5月22日、震度5弱を観測する強い地震が発生した。震源は活火山の新島と神津島の近海で深さは11キロ…
2023年6月5日
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電池材料などのニッケル 鉱石半分がインドネシア集中/147
鎌田浩毅の役に立つ地学
昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻後、アルミニウムと同様にニッケルの国際価格も一時急騰した。世界最大の生産国であるインド…
2023年5月29日
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高値が続くアルミ 中国が生産量シェア6割で世界一/146
鎌田浩毅の役に立つ地学
昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻後、アルミニウムの国際価格が一時1トン=3800ドルを超え、過去最高値を付けた。現在は…
2023年5月15日
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再エネ需要で高値の銅 海底プレートの沈み込み地帯に鉱床/145
鎌田浩毅の役に立つ地学
国際的な銅価格が高値圏で推移している。電気自動車(EV)の普及や再生可能エネルギーの導入拡大によって、銅の需要が世界的に高…
2023年5月8日
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浅間山の地下で火山活動が始まった/144
鎌田浩毅の役に立つ地学
長野・群馬県境にある活火山、浅間山の地下で火山活動が始まった。3月15日から山体の西側で膨張を示す傾斜変動が認められ、21…
2023年4月24日
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緊急地震速報に追加された“長周期地震動”とは/143
鎌田浩毅の役に立つ地学
気象庁が出す緊急地震速報に、今年2月から長周期地震動が加わることになった。緊急地震速報とは、震源に近い観測点で地震の初動を…
2023年4月17日
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南海トラフの後発地震「半割れ」 確率高い1週間以内の発生/142
鎌田浩毅の役に立つ地学
南海トラフ巨大地震は確認できる限り歴史上9回起きており、近い将来日本列島で発生する最大の地震被害が想定されている。太平洋の…
2023年4月3日
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スウェーデンでレアアース鉱床発見 埋蔵量は欧州最大/141
鎌田浩毅の役に立つ地学
スウェーデンの国営鉄鉱石会社LKABが1月、100万トン規模のレアアース(希土類)酸化物を含む大規模な鉱床をスウェーデン北…
2023年3月27日
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地球規模の周回する黄砂 寒冷化・温暖化やエルニーニョにも影響か/140
鎌田浩毅の役に立つ地学
黄砂のシーズン到来/下 黄砂は中国大陸や日本列島などのアジアだけでなく、全地球規模で環境に影響を与えている。太平洋を横断して…
2023年3月20日
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自然現象の“黄砂”に人為が重なり“越境汚染”/139
鎌田浩毅の役に立つ地学
黄砂のシーズン到来/上 春の日本列島は上空が黄砂で覆われる季節である。この黄砂は中国大陸の砂漠で舞い上がった砂が、強い西風(…
2023年3月13日
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死者5万人超のトルコ地震 震源の浅さが大きな揺れ招く/138
鎌田浩毅の役に立つ地学
トルコ南部で2月6日に発生した直下型地震は、トルコ・シリア両国での死者が2月25日までに5万人を超える大災害となった。20…
2023年3月6日
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トルコ地震も関東大震災も「プレート境界型の内陸地震」だった/137
鎌田浩毅の役に立つ地学
トルコ南部で2月6日に発生した直下型地震の被災状況と地震の発生メカニズムは、日本で起きる地震とも無関係ではない。地震は地球…
2023年2月27日
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米国も小惑星探査 地球に衝突する確率0.037%/136
鎌田浩毅の役に立つ地学
日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから岩石試料を地球に持ち帰ったが、米航空宇宙局(NASA)の探査機「オシリス・…
2023年2月20日
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トルコでM7.8地震 プレート4枚ひしめく多発地域/135
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トルコ南部を震源とする直下型地震が2月6日午前4時17分(現地時間)に発生し、激しい揺れに襲われたトルコと隣国シリアで建物…
2023年2月8日
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生命の起源に迫る「はやぶさ2」の快挙/134
鎌田浩毅の役に立つ地学
太陽系は太陽を中心に地球など八つの惑星からなる。それ以外にも小惑星が無数に存在し、火星と木星の間には「小惑星帯」も存在する…
2023年2月6日
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TOKYO強靭化 自然災害対策に地学の知見反映/133
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都は昨年12月、5項目の自然災害に対応する「TOKYO強靭(きょうじん)化プロジェクト」を発表した。具体的には「風水害…
2023年1月30日
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人類の時代「人新世」 別府湾が基準地に?/132
鎌田浩毅の役に立つ地学
46億年にわたる地球史の中で、人類が繁栄した時代を「人新世(じんしんせい)」と命名しようと、地質学の国際組織「国際地質科学…
2023年1月23日