鎌田浩毅の役に立つ地学
掲載記事 201件
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月面探査機SLIMが月の起源に迫るかんらん石を“発見”/201
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今年1月20日に月面着陸に成功した日本の小型無人探査機「SLIM(スリム)」のデータから驚くべき事実が分かった。宇宙航空研…
2024年11月18日
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日本の活火山/8 岩手山(岩手県) 初の噴火警戒レベル2/200
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気象庁は10月2日、活火山の岩手山(岩手県、標高2038メートル)の噴火警戒レベルを、それまでの1(活火山であることに留意…
2024年11月5日
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石破新政権の「防災省」構想 災害多発国にふさわしい体制を/199
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10月1日の臨時国会で石破茂・自民党総裁が第102代首相に選ばれた。かねて「防災省」創設の構想を持ち、2026年度中に人員…
2024年10月21日
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北海道・三陸沖後発地震注意情報にも備えを/198
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8月8日に宮崎県沖でマグニチュード(M)7.1の地震が発生し、気象庁から「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が出され…
2024年10月7日
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南海トラフ地震臨時情報 命を守るために確認すべき4点/197
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南海トラフ巨大地震の想定震源域に含まれる宮崎県沖で8月8日、マグニチュード(M)7.1の地震が起き、気象庁が「南海トラフ地…
2024年9月30日
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神奈川西部で震度5弱 震源は首都直下型の震源域近く/196
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8月9日午後7時57分、神奈川県西部を震源とする地震が発生し、最大震度5弱の揺れが観測された。震源の深さは13キロメートル…
2024年9月17日
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宮崎県沖でM7.1地震 初の南海トラフ「臨時情報」発表/195
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宮崎県沖で8月8日午後4時42分に地震があり、同県日南市で最大震度6弱を観測した。震源は宮崎の東南東30キロメートル付近で…
2024年9月9日
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日本の活火山/7 阿蘇山(熊本県)㊦ 海も越えた「破局噴火」の火砕流/194
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阿蘇山(熊本県)は全国にその名が知られるが、地学的には阿蘇山という単体の火山はない。東西18キロメートル、南北25キロメー…
2024年9月2日
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日本の活火山/7 阿蘇山(熊本県)㊤ 中岳火口に湯だまりが戻っても活動は活発/193
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九州にある17の活火山の中でも、阿蘇山(熊本県)は現在も活発な噴火を繰り返している。中央にある中岳火口の周辺には毎年多数の…
2024年8月19日
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首都直下地震の経済被害1001兆円を“事前復興”で減らす/192
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3800万人を直撃する首都直下地震が警戒されている。政府の地震調査委員会は今後30年以内にマグニチュード(M)7クラスの大…
2024年8月5日
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南海トラフ地震に備える 高知沖─日向灘に新観測網整備/191
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約10年後に西日本を襲うと予想されている南海トラフ巨大地震への観測体制が着々と整えられている。国の中央防災会議は今後30年…
2024年7月29日
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オゾン層の今㊦ フロン規制継続で40年後に回復へ/190
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「オゾンホール」は南極上空のオゾン量が極端に少なくなる現象で、地表からの高さ20~30キロメートルの成層圏にあるオゾン層が、…
2024年7月22日
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オゾン層の今㊤ 減少止まっても少ない状態続く/189
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「オゾン」は大気中に薄い濃度で存在する気体である。地表からの高さ20~30キロメートルにオゾンが多く含まれる層があり、「オゾ…
2024年7月8日
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日本の活火山/6 薩摩硫黄島(鹿児島県) 完新世最大だった「アカホヤ噴火」/188
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鹿児島市の100キロメートル南にある鹿児島県の薩摩(さつま)硫黄島(いおうじま)は、東西6キロメートル、南北3キロメートル…
2024年7月1日
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緊急地震速報の空振りは「見逃し」防ぐためにも不可避/187
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石川県能登地方で6月3日午前6時31分に地震が発生し、輪島市や珠洲市で最大震度5強を観測した。地震の規模は速報値でマグニチ…
2024年6月24日
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電離層の観測が地震予知につながる可能性/186
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気象の変化は地球を取り巻く大気が作り出している。台風や豪雨など自然災害を未然に防ぐには、大気の構造を知る必要がある。大気は…
2024年6月17日
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落雷被害に備える㊦ 雷鳴が聞こえたらまず避難を/185
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日本では落雷が最も多いのは8月だが、実は季節を問わず発生している。気象会社フランクリン・ジャパンによると、過去10年間の平…
2024年6月3日
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落雷被害に備える㊤ 実は地上から立ち昇る電光/184
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宮崎市の高校グラウンドで4月3日、サッカーの練習試合中に雷が落ち、男子生徒ら18人が搬送され1人が意識不明の重体となった。…
2024年5月27日
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太陽フレア発生 磁気嵐で送電網や通信障害も/183
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太陽が活発な状態に入り、表面で起きる巨大な異常爆発「太陽フレア」が5月8日午前10時41分(日本時間)に発生し、その後も連…
2024年5月16日
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甚大被害免れた台湾 日本も学ぶべき迅速な地震対応/182
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4月3日に台湾東部の花蓮県沖で発生した最大震度6強の地震では、マグニチュード(M)7.7(日本の気象庁発表)という規模の大…
2024年5月7日
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台湾でM7.7の地震 二つのプレートの圧縮力に起因/181
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台湾東部の花蓮県沖で4月3日午前8時58分(日本時間)、最大震度6強を記録する直下型地震が発生した。日本の気象庁によると、…
2024年4月22日
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地震予知が困難なワケ 非可逆現象で三つの「想定外」/180
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地震予知は国民の悲願だが、先端の科学的知見を用いても、確度の高い予知は難しい。政府は「東海地震」についてこうした認識に立ち…
2024年4月8日
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月誕生の謎に迫る 日本の探査機SLIMが初の着陸成功/179
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げた日本の無人探査機「SLIM(スリム)」が1月20日、月面着陸に成功した。世界で…
2024年4月1日
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千葉沖でスロースリップ 懸念される347年前の延宝房総沖地震の再来/178
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千葉県の房総半島と東方の沖合で2月26日以降、地震が頻発している。3月1日にはマグニチュード(M)5.2の地震が発生し、千…
2024年3月25日
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日本の活火山/5 十勝岳(北海道) 泥流被害の教訓で「砂防」定着/177
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活火山の山麓(さんろく)で大雨が降り、火山灰などが川に流れ込むと、河道が閉塞(へいそく)して「泥流」が発生する。寒冷地で積…
2024年3月11日
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日本の活断層/4 濃尾断層帯(岐阜・福井県) 世界最大級の内陸直下型地震も/176
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岐阜県美濃地方で1891年10月、マグニチュード(M)8.0の濃尾地震が発生した。国内観測史上最大の内陸直下型地震であり、…
2024年3月4日
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日本の活断層/3 新潟─神戸ひずみ集中帯 東西に毎年1~2センチ縮む地殻/175
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今年1月に発生した能登半島地震は、新潟県沖から北海道沖の日本海側に広がる地殻の変動域「日本海東縁ひずみ集中帯」の西端で起き…
2024年2月26日
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もう一つの「2035年問題」 高齢日本を襲う南海トラフ巨大地震/174
鎌田浩毅の役に立つ地学
近未来の日本は「2035年問題」に直面している。65歳以上の高齢者の人口が総人口の3分の1を占め、社会保障などに大きな影響…
2024年2月13日
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日本の活断層/2 日本海東縁ひずみ集中帯 西端に能登半島地震の震源/173
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1月1日に起きた能登半島地震では、日本海の海底で長さ150キロメートルに及ぶ震源断層が割れ、犠牲者230人を超す大災害とな…
2024年2月5日
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能登半島地震の想定外 “孤立”長期化で備蓄も見直し/172
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1月1日に発生した能登半島地震は犠牲者が230人を超える大災害となったが、発災から10日たった1月11日の時点で2562人…
2024年1月29日
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能登半島地震 日本海側の地震対策も急務/171
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1月1日午後4時10分、石川県能登地方を震源とする、地震の規模を示すマグニチュード(M)7.6の地震が発生した。同県志賀町…
2024年1月11日
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文科省に新年度「火山本部」発足 “3周遅れ”の巻き返しに期待/170
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政府として火山の観測や調査・研究を一元的に行う「火山調査研究推進本部」(火山本部)が2024年4月、文部科学省に発足する。…
2024年1月4日
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中・高緯度の火山噴火でも起きる寒冷化/169
鎌田浩毅の役に立つ地学
インドネシア・西スマトラ州のマラピ火山(標高2890メートル)が12月3日、噴火した。噴煙は高度1万5000メートルに到達…
2023年12月18日
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アイスランドで火山活動 短時間で4000人避難/168
鎌田浩毅の役に立つ地学
アイスランド南西部のレイキャネス半島で火山が噴火する可能性が高まっている。首都レイキャビクから南西40キロメートルにある港…
2023年12月11日
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硫黄島の南沖合で新島出現 マグマ活動再開か/167
鎌田浩毅の役に立つ地学
小笠原諸島・硫黄島(東京都)の南1キロメートル沖合で10月21日から噴火が発生し、南北400メートル、東西200メートルの…
2023年11月27日
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史上最も暑かった夏 日本も世界も地上も海面も/166
鎌田浩毅の役に立つ地学
今年の夏は全国的に暑かった。気象庁によれば、15地点の観測値による「平均気温偏差」は今年6~8月、統計がある1898年以降…
2023年11月13日
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火山爆発指数6以上の破局噴火は食糧危機や気候変動を招く/165
鎌田浩毅の役に立つ地学
火山の噴火は火山爆発指数(VEI)によって規模が表現できるが、大規模になると地表への壊滅的な被害だけでなく、世界的な異常気…
2023年11月6日
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0から8まで9段階のVEI=火山爆発指数 7以上は「破局噴火」/164
鎌田浩毅の役に立つ地学
火山の噴火には、地震の規模を示す「マグニチュード(M)」と同じように、爆発規模の大きさを表す指標がある。「火山爆発指数」(…
2023年10月30日
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鳥島近海で地震頻発 地すべりかマグマ活動で津波/163
鎌田浩毅の役に立つ地学
10月9日早朝に東京都・伊豆諸島の鳥島近海を震源とする14回の地震が発生し、八丈島で60センチの津波を観測した。それに伴い…
2023年10月23日
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モロッコでM6.8 阪神・淡路でも起きた逆断層型地震/162
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北アフリカ・モロッコの古都マラケシュの南西に70キロほど離れた内陸部で、現地時間の9月8日深夜、深さ23キロメートルを震源…
2023年10月16日
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木星の氷衛星探査/下 「エウロパ」に探る地球外生命/161
鎌田浩毅の役に立つ地学
木星の衛星は地下に大量の水を保持するため、太陽系で「地球外生命」が存在する星の大本命とされている。欧州宇宙機関(ESA)が…
2023年10月2日
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木星の氷衛星探査/上 打ち上げ成功 地球外生命の手がかり求め/160
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欧州宇宙機関(ESA)は今年4月、南米の仏領ギアナのギアナ宇宙センターから、木星氷衛星探査機(JUICE)を載せたロケット…
2023年9月25日
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ヒートアイランド現象/下 熱中症、豪雨、空気滞留も発生/159
鎌田浩毅の役に立つ地学
真夏の気温上昇を加速させるヒートアイランド現象は、単に暑いだけでなく熱中症などさまざまな問題を引き起こす。熱中症は、猛暑日…
2023年9月11日
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ヒートアイランド現象/上 夏だけでない都市の高温化/158
鎌田浩毅の役に立つ地学
今年の夏も各地で猛暑が続いている。気象庁は、長期的には特に都市部の気温上昇が著しいことを指摘しており、データの異変は夏だけ…
2023年9月4日
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関東大震災100年 これから来る「活動期」に備えを/157
鎌田浩毅の役に立つ地学
今年の9月1日は、1923年に発生した関東大震災から100年目に当たる。関東大震災では震度7に相当する激しい揺れに襲われ、…
2023年8月28日
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首都直下地震のメカニズム プレート3枚で3タイプ想定/156
鎌田浩毅の役に立つ地学
首都圏とは東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を指し、日本の人口の約3割が集まった巨大なエリアである。その直下には「プレート」…
2023年8月21日
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超過密・東京の直下地震 首都機能の分散を考える時/155
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都の人口が再び増加基調をたどっている。新型コロナウイルス禍で一時は減少したが、昨年5月に再び1400万人を超え、今年6…
2023年8月7日
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首都直下地震を「想像」する 「災害シナリオ」で疑似体験を/154
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都が昨年5月に見直した首都直下地震の被害想定では、新たに「災害シナリオ」が加えられた。これは地震の発生から時間を区切り…
2023年7月31日
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首都直下地震の火災対応 “炎の竜巻”は高さ200メートルに/153
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都が昨年5月、10年ぶりに改定した首都直下地震の被害想定では、地震の被害もさることながら、大規模な火災に関する対応が重…
2023年7月24日
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首都直下地震に備える 都の被害想定見直しは妥当か/152
鎌田浩毅の役に立つ地学
東京都は昨年5月、首都直下地震の新しい被害想定を公表した。東日本大震災翌年の2012年に公表した被害想定を10年ぶりに見直…
2023年7月10日