書評 読書日記
掲載記事 205件
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カモにされてしまうことなく、いかにして身を守るか 美村里江
書評 読書日記
×月×日 効率よくお金や時間を使いたい思いは誰しも持っていると思う。映像界隈(かいわい)ではYouTubeの台頭により、10…
2024年4月5日
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江戸随一の観相家に学ぶ健康・長寿の秘訣 高部知子
書評 読書日記
×月×日 20年以上前、まだ30代だった私がもっとも熱心に読んでいた本は「本の読み方」、いわゆる「読書術」に関する本だった。…
2024年3月29日
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生成AIは人類の創造力を確実に上回る 孫崎享
書評 読書日記
×月×日 私は日々ブログとXで情報発信をしている。ここ数年で、その環境が大きく変わった。いま、毎日Xで情報が入る。アラビア語…
2024年3月22日
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寄付という文化を通じて社会問題に関心が湧く 荻上チキ
書評 読書日記
×月×日 あなたは、年にどれくらいの頻度で、どれくらいの金額を寄付しているだろうか。あるいは、「ここに寄付することに決めてい…
2024年3月1日
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鍵こそ古代ヨーロッパの歴史・文化を読み解く「キー」である 楊逸
書評 読書日記
×月×日 世の中が良くなってほしい。自分も幸せになりたい──新しい一年を迎える際にそう切実に祈っていたのに、なんと地震が元日…
2024年2月23日
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「容赦ない批判」は「批評」と「生きること」の対立を生み出してしまう ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 批評とは何か? 批評に未来はあるか? そうした言葉が飛び交う状況にあって、『批評と生きること 「十番目のミューズ」…
2024年2月9日
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考え続けることの困難を『思考実験ドリル』で痛感 美村里江
書評 読書日記
×月×日 年始から大変なニュースが続く。本題から派生して増えていくいろいろな記事を読みながら、「読書日記」で扱う本を替えよう…
2024年1月26日
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真剣勝負にして抱腹絶倒の大攻防! 塀の中の給食事情を公開 高部知子
書評 読書日記
×月×日 昨年末、本の整理をした。これは私にとって年末の大掃除前に行う風物詩。本に積もった1年分のほこりも一気に払えて気分が…
2024年1月12日
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米エール大学で超人気の「シンキング」講義を書籍化 孫崎享
書評 読書日記
×月×日 私は1985年度、ハーバード大学の国際問題研究所にいて、いくつかの講義を聴講した。ナイ教授の講義は後に著書『国際紛…
2023年12月29日
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遺伝をめぐる科学研究と平等主義の両立を模索する刺激的な試み 荻上チキ
書評 読書日記
×月×日 人の能力や成長が、環境的な要因によって大きく左右されることは、今では広く認められている。 他方で、私たちは生まれた…
2023年12月8日
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偉人に大王にイエス……ヒゲをめぐる男性性の文化史 楊逸
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×月×日 最近、円安・ドル高の影響もあって、街でも電車の中でも欧米からの観光客をよく見かける。とりわけヒゲ面メンズが多いのは…
2023年11月24日
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人類史の通念を覆す人類学者が深めた「暴力とケアの結束」という論点の重要性 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日「人類史を根本からくつがえす」というコピーが帯に躍る『万物の黎明』(デヴィッド・グレーバー、デヴィッド・ウェングロ…
2023年11月10日
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近年目につく「逆張り」という言葉 未来につなぐ視点で考察 美村里江
書評 読書日記
×月×日 芸能界隈(かいわい)に大きなニュースが続くこの秋。私自身の仕事に多少影響もある中、いろいろ考えつつ新聞や雑誌やネッ…
2023年10月27日
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「つまづいても立ち上がる勇気の共有こそが“寄り添い”」という言葉が響いた 高部知子
書評 読書日記
×月×日 人の気持ちを理解するのは難しい。大人になるにつれて「わかる」ようになるのかと思っていたけど、ますます「難しい」とい…
2023年10月20日
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自己形成にも通じる子育て本とキリシタン弾圧を描いた新作小説 孫崎享
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×月×日 私は本は書店でパラパラとページをめくり、引かれた記述があれば購入する。星友啓著『「ダメ子育て」を科学が変える! 全…
2023年10月13日
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「シングル」であることの価値や戦略を確かなデータと論理で考察 荻上チキ
書評 読書日記
漠然と思っていたことであっても、改めてデータやロジックで説明されると、世界の見方が刷新されたような気持ちになることがある。…
2023年9月22日
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「いつか翻訳したい」願いを実現した著者の「ことば」観を読む 楊逸
書評 読書日記
×月×日 今夏も異常気象で猛暑が襲来。テレビに映される天気予報図はどこも真っ赤になっている。書店で汗まみれの手をなんとなく『…
2023年9月8日
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誇り高く労働者の権利を説いた伊藤野枝 没後100年 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 平凡社ライブラリーの『大杉栄セレクション』と『伊藤野枝セレクション』(共に栗原康編、平凡社、各1760円、1870…
2023年9月1日
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描いても書いても面白い 漫画家・東村アキコ初の文章エッセー 美村里江
書評 読書日記
×月×日 きっとエッセーを書いても面白いだろうなと思っていた漫画家さんの初エッセー。『もしもし、アッコちゃん? 漫画と電話と…
2023年8月18日
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日本に24人しかいない国際山岳看護師の思考と行動に浸る 高部知子
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×月×日 私が子供の頃、クラスにひとりは「ハカセ」というあだ名の子がいたように思う。ハカセは何かの分野に秀でていて、とにかく…
2023年8月4日
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著者の豊富な現場取材に基づき、和平交渉のあり方ついて考える 孫崎享
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×月×日 今日国際政治で最大の課題はウクライナ問題である。私が最も着目している発言は「ウクライナ全土からすべてのロシア人を追…
2023年7月28日
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「性的惹かれ」のない人々を可視化、理論的に深く分析・考察 荻上チキ
書評 読書日記
×月×日「LGBT理解増進法」が国会を通過した。想定より時間がかかり、内容は当初案から書き換えられた。何よりこの議論の最中に…
2023年7月7日
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チベットの生活を支える重要資源としての「糞文化」について 楊逸
書評 読書日記
×月×日 このごろ、台風も梅雨の時期にやってくるようになった。こういう時は「乾いた内容」の本を読んで気分を晴らしたい。『チベ…
2023年6月30日
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劇的でないからこそ印象に残る拒食症を“歩き抜けた記録” ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 あるママ友から、摂食障害で入院している娘について相談されていたこともあり、『涙を食べて生きた日々摂食障害 体重28…
2023年6月16日
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読書で旅する仏&伊 還暦過ぎての冒険に感銘 美村里江
書評 読書日記
×月×日 仕事大好き人間であるが、それでも半年以上仕事や準備が続いて都内の家を離れられない、となるとなんとなく閉塞(へいそく…
2023年6月2日
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50代男がスキンケア!? 加齢による意欲減退に抗する奮闘劇 高部知子
書評 読書日記
×月×日 先日、兄から妙な相談を受けた。「なぁ知子、鼻の頭にある黒い点々って取れるのか?」。え~! あのお兄ちゃんが小鼻の黒…
2023年5月26日
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不安を克服し、現状を変えたい人に示す6つのステップ 孫崎享
書評 読書日記
×月×日 米国の大学の素晴らしさは実社会の動きと遊離していない点にある。 1980年代後半、私は研究員として1年、ハーバード…
2023年5月12日
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「私たち」という社会的アイデンティティーの力を社会心理学で分析 荻上チキ
書評 読書日記
×月×日 アイデンティティーという言葉は、広く社会に浸透している。こう生きてきた、こう育てられた、こういうものが好きだ──。…
2023年4月21日
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ベトナム移民作家が描くパリ―ケベック間の逢瀬 楊逸
書評 読書日記
×月×日 サクラの木が萌(も)えると気持ちもうきうきし出す。恋愛小説を読みたくなったのは季節のせいなのかしら。『満ち足りた人…
2023年4月14日
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閉ざされた空間で激化するばかりの恐怖を描いた2冊を読む ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 閉ざされた空間での子育ては不健康であり、危険である。これはわたしが英国で保育士の資格を取ったときに繰り返し教わった…
2023年3月31日
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ジジイならではの味わいと使用者の哲学が色濃く出る台所という場所 美村里江
書評 読書日記
×月×日 料理が好きなので人の台所に興味がある。年代や性別をいろいろ考えても、オニイサンやオバサンより圧倒的に良い味わいを醸…
2023年3月17日
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電線に魅入られた著者の“好き”の力に圧倒される 高部知子
書評 読書日記
×月×日 私は子供の頃から本が大好きだ。読了冊数を数えることはしないが、それでも常に何か読んでおり、読みたい本がデスクに渋滞…
2023年3月10日
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薔薇、そして世界の考察へ R・ソルニットの新刊を読む 孫崎享
書評 読書日記
×月×日 私は20世紀最高の政治小説はジョージ・オーウェルの『1984』だと思う。『1984』の大筋は、世界が三分割され、主…
2023年3月3日
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オスとメスは緩やかな連続体 新たな知見もたらす新書 荻上チキ
書評 読書日記
×月×日 世界に対する見方が大きく変わる一冊を読んだ。『オスとは何で、メスとは何か? 「性スペクトラム」という最前線』(諸橋…
2023年2月17日
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生命、社会、自由……移民文学の読解から学ぶ 楊逸
書評 読書日記
×月×日 コロナで世界が止まったここ3年の間、私はなんとなく移民文学について興味が湧き、読むようになった。『故郷を忘れた日本…
2023年2月10日
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英国「ストの冬」に考えた社会を変える「突き上げ」の力 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 今年の英国の冬は「ストライキの冬」と呼ばれている。看護師、救急隊員などの医療従事者、教員、鉄道職員、バス運転手、郵…
2023年2月3日
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家族の死、借金、認知症――壮絶なサバイバルの記録を読む 美村里江
書評 読書日記
×月×日 現代にありがちな煽(あお)りタイトル……ではないドキュメントエッセー。『心の壊し方日記』(真魚八重子著、左右社、1…
2023年1月20日
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80歳全盲著者が視覚障害者の実情と願いをユーモラスに表現 高部知子
書評 読書日記
×月×日 ずいぶん前に全盲の先生に点字を習ったことがある。今でこそ点字訳はコンピューターの仕事になっているが、昔は「点字翻訳…
2023年1月13日
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新語・流行語・隠語で最新中国の解明に挑んだ新書 孫崎享
書評 読書日記
×月×日 私は国際問題に関し、発信している。中国の共産党大会については、中国のCCTV、香港のフェニックステレビが私の見解を…
2023年1月6日
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実態無視の「議論」がトランスジェンダー当事者への偏見を増長させている 荻上チキ
書評 読書日記
×月×日「トランスジェンダー問題(身体的特徴と性自認の不一致)」と聞いた時、あなたはどのような出来事を想像するだろうか。自分…
2022年12月16日
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女王の妹と幼なじみの著者が描く、英国貴族の奔放と呪い 楊逸
書評 読書日記
×月×日 落ち葉の乾いた音は歩幅に合わせて響く。ちょっぴり寂しくなった。『マーガレット王女とわたし イギリス王室のおそばで歩…
2022年12月9日
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「意識高い系」男性作家をユーモラスに斬る快作 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 恋愛至上主義という言葉が日本にはある。故・瀬戸内寂聴氏は「恋と革命」と繰り返し言ったことで有名だが、元ネタは太宰治…
2022年12月2日
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定年後再雇用された熟年社員の心の葛藤、洒脱な問答で描く 美村里江
書評 読書日記
×月×日 ご近所さんから庭で採れたという柿を頂き、甘くとてもおいしかった。幼少期、風雨で落ちた青柿を拾うのが好きだったのを思…
2022年11月18日
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精神科治療は病院も本人も家族も共に努力を 高部知子
書評 読書日記
×月×日 私が精神科医療で働くようになって20年近くなるであろうか。出会った患者さんとの思い出がたくさんある。認知症、気分障…
2022年11月11日
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創造性にあふれた人になるための助言の書 孫崎享
書評 読書日記
×月×日 音楽やスポーツの分野でしばしば「天才」という言葉に遭遇する。では例えば、チェロ演奏家のヨーヨー・マは天才と呼べるの…
2022年11月4日
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貧困当事者が見る風景を貧困を知らない人に通訳する=荻上チキ
書評 読書日記
×月×日 日本にはいまだ、根強く貧困問題が存在している。そのうえ世の中には、「無理解」な言葉があふれている。いわく、努力が足…
2022年10月21日
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人生に目の歓びは必須 オランダ理解の鍵は絵画=楊逸
書評 読書日記
×月×日 独特な風景で不思議な異彩を放つオランダ。個性の強い国だ。 車で旅行して回るとまず、山も丘もなくどこまでも広がる真っ…
2022年10月14日
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「効率よい消費」から「けちくさい節約主義」をあぶり出す現代文明論=ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日 読書を職業にしている日本のある好事家から『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ──コンテンツ消費の現在…
2022年10月7日
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認知症の理解浅い時代 医師の猛省と母への思い=美村里江
書評 読書日記
×月×日 ドラマ「ドクターX」の監修の先生か、と気軽に手に取った『医者の僕が認知症の母と過ごす23年間のこと』(森田豊著、自…
2022年9月23日
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「神道とは?」根本の問いを多くの文献にあたり真摯に探究した本 高部知子
書評 読書日記
×月×日 先日、お世話になっている大学の関係者と話をしていたら、この数年、通信制が人気になっているという。さもありなん……と…
2022年9月9日