教養・歴史
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マルクス主義への懐疑と批判⑦資本家と労働者との間の階級対立は形成されなかった 小宮隆太郎
現代資本主義の展開
マルクスやエンゲルスが指摘したような片方に富と権力を集中して、産業を支配するごく少数の資本家と、もう一方の労働者の対立には…
2023年12月17日
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インタビュー「ノーベル経済学賞のゴールディン教授はジェンダーを経済学の重要テーマにした」奥山陽子ウプサラ大学助教授
男女賃金格差
2023年のノーベル経済学賞に米ハーバード大学のクラウディア・ゴールディン教授の受賞が決まった。ゴールディン教授をよく知り…
2023年12月15日
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インタビュー「海図なきインフレ時代の水先案内役」河野龍太郎BNPパリバ証券チーフエコノミスト
2023年の一冊
専門家がそろって見誤った「世界的なインフレ」の実像に迫った『グローバルインフレーションの深層』(慶應義塾大学出版会、1,7…
2023年12月15日
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大河ドラマ「光る君へ」で注目 平安貴族の実像に迫る二冊を読み比べ 今谷明
歴史書の棚
2024年NHKの大河ドラマ「光る君へ」の主人公が紫式部だというので、平安朝の女房文学に関心が集まっている。確かに『栄花(…
2023年12月15日
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足るを知り木漏れ日を撮る カンヌ国際映画祭男優賞受賞作 勝田知巳
アートな時間
映画 PERFECT DAYS ヴィム・ヴェンダース監督の映画は、しばしば迷える中年男が主人公だ。「パリ、テキサス」「パレル…
2023年12月15日
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西洋絵画の大前提を覆すキュビスムの広範な歴史を一堂に 石川健次
アートな時間
美術 パリ ポンピドゥーセンターキュビスム展─美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ 20世紀初頭、ベル・エ…
2023年12月15日
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DIY初心者の著者が娘のために小屋を手作り「買わなくてもいい自由」を獲得 藤原秀行
著者に聞く
『自由の丘に、小屋をつくる』著者 川内有緒さん(ノンフィクション作家) 著者は米国のコンサルティング会社やパリの国連機関など…
2023年12月15日
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社会に不可欠な労働者の格差を解消し公正な待遇実現への方向性を提言 評者・後藤康雄
Book Review
『エッセンシャルワーカー 社会に不可欠な仕事なのに、なぜ安く使われるのか』編著者 田中洋子(筑波大学教授)旬報社 2750円…
2023年12月15日
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世界が陥った史上初のエネルギー危機をロシアを軸に根源から明晰に解説 評者・田代秀敏
Book Review
『エネルギー危機の深層 ロシア・ウクライナ戦争と石油ガス資源の未来』著者 原田大輔(エネルギー・金属鉱物資源機構〈JOGME…
2023年12月15日
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アベノミクスで雇用は回復 賃上げと“トリクルダウン”は不発 斎藤太郎
日本経済総予測2024
アベノミクスは日本経済に何をもたらしたのか。物価高、人手不足に直面する今、検証する。>>特集「日本経済総予測2024」はこ…
2023年12月11日
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ゲーム理論で考えるふるさと納税 小林航
学者が斬る・視点争点
「ふるさと納税」では各自治体が返礼品について最適な選択をしているにもかかわらず、「悪い競争」になる傾向がある。「返礼品競争」…
2023年12月11日
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終戦直後の闇市を描いた映画「ほかげ」公開中――塚本晋也さん
情熱人
映画監督 塚本晋也/99 映画「野火」では、第二次世界大戦を舞台に戦場のむごさを、「斬、」では、江戸末期の武士を通して人をあ…
2023年12月11日
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アイスランドで火山活動 短時間で4000人避難/168
鎌田浩毅の役に立つ地学
アイスランド南西部のレイキャネス半島で火山が噴火する可能性が高まっている。首都レイキャビクから南西40キロメートルにある港…
2023年12月11日
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AIを導入したいが、どんな心構えとルールが必要でしょうか/195
小川仁志の哲学でスッキリ問題解決
Q AIを導入したいが、どんな心構えとルールが必要でしょうか AI(人工知能)を導入したいと思うのですが、ルールをしっかりと…
2023年12月11日
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マルクス主義への懐疑と批判⑥現代の資本主義経済がなぜ国家独占資本主義と規定されるのか 小宮隆太郎
現代資本主義の展開
ロジックの一つ一つの構成要素、論理の鎖の一つ一つの環が脆弱であり、筆者には説得力に欠くと指摘する。>>連載「現代資本主義の…
2023年12月10日
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格差を正当化するイデオロギーを相対化して公正な資本主義を目指すピケティ渾身の大冊 評者・諸富徹
Book Review
『資本とイデオロギー』著者 トマ・ピケティ(パリ経済学校教授) 訳者 山形浩生、森本正史みすず書房 6930円 著者の世界的…
2023年12月8日
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消費者動向の把握に有効な「物価指数」を包括的に解説 評者・土居丈朗
Book Review
『物価指数概論 指数・集計理論への招待』著者 阿部修人(一橋大学経済研究所教授)日本評論社 4840円 昨年来の物価上昇で、…
2023年12月8日
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なぜ市子は突然失踪したのか? 社会の闇を凝縮した人間ドラマ 寺脇研
アートな時間
映画 市子 市子という名の女性が、突然失踪する。前日に同棲(どうせい)相手の青年から結婚しよう、と言われ、頬を染めて喜んでい…
2023年12月8日
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3世代にわたるマイノリティーの闘いを描く前後篇6時間半の大叙事詩 濱田元子
アートな時間
舞台 東京芸術劇場「インヘリタンス─継承─」 テレビ中継で見ていた2020年米トニー賞の授賞式。「The Inheritan…
2023年12月8日
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自民党優位の現在地“ネオ55年体制”までを分析 井上寿一
歴史書の棚
報道各社の世論調査によれば、岸田文雄内閣の支持率は「危険水域」の20%台にまで落ち込んでいる。来年には自民党の総裁選が控え…
2023年12月8日
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実は互いの服装に憧れていた 貴重な日中文化交流史 菱田雅晴
海外出版事情
ファッションと化粧品は、実はその国の文化を理解しようとする際に深い意味を持つ。 チャイナドレスと聞けば、深いスリットの入っ…
2023年12月8日
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67年前の二つの紛争から現在の二つの戦争の落としどころを探る 渡邊啓貴
国際政治
1956年に発生したハンガリーとスエズの動乱は、現在進行中のウクライナ戦争とパレスチナ戦争の落としどころを探るうえで、示唆…
2023年11月27日
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硫黄島の南沖合で新島出現 マグマ活動再開か/167
鎌田浩毅の役に立つ地学
小笠原諸島・硫黄島(東京都)の南1キロメートル沖合で10月21日から噴火が発生し、南北400メートル、東西200メートルの…
2023年11月27日
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世界で戦争が起きているからといって、日本が軍備増強する必要はあるのか/194
小川仁志の哲学でスッキリ問題解決
Q 世界で戦争が起きているからといって、日本が軍備増強する必要はあるのか 最近の政治は安全保障に関して、安易に「現実に対応し…
2023年11月27日
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マルクス主義への懐疑と批判⑤市場と国際貿易の拡大が独占許さず 小宮隆太郎
現代資本主義の展開
マルクス経済学の信奉者だけでなく、経済官僚や財界人たちの「規模の経済についての信仰」、生産の集中は企業にとって有利という観…
2023年11月26日
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デフレ経済突入後の日本で起きた価格形成の動向を解説 評者・服部茂幸
Book Review
『日本の物価・資産価格 価格ダイナミクスの解明』編者 渡辺努(東京大学大学院教授) 清水千弘(一橋大学教授)東京大学出版会 …
2023年11月24日
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プーチン大統領の葛藤と歪んだ歴史観をロシア取材40年の観察眼で解説 評者・高橋克秀
Book Review
『プーチンの敗戦 戦略なき戦術家の落日』著者 池田元博(日本経済新聞編集委員)日経BP 2640円 冷酷だが合理的な戦略家。…
2023年11月24日
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カメラ11台で歴史超大作「ナポレオン」 健在なりリドリー・スコット監督 野島孝一
アートな時間
映画 ナポレオン 80歳代後半を迎えたリドリー・スコット監督だが、まだまだ盛ん。このごろでは、さっぱり見かけなくなった歴史映…
2023年11月24日
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上野の森の音の饗宴が20周年 想像力引き出す新演出も 梅津時比古
アートな時間
クラシック 東京・春・音楽祭2024 東京・上野の「東京・春・音楽祭2024」に世界各地の演奏家が来る。このほど発表された概…
2023年11月24日
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偉人に大王にイエス……ヒゲをめぐる男性性の文化史 楊逸
書評 読書日記
×月×日 最近、円安・ドル高の影響もあって、街でも電車の中でも欧米からの観光客をよく見かける。とりわけヒゲ面メンズが多いのは…
2023年11月24日
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中国の理解に欠かせない「龍」の世界を堪能する 加藤徹
歴史書の棚
来年は辰年。池上正治『龍の世界』(講談社学術文庫、1265円)は、年賀状の龍の絵を探している人にもお勧めだ。本書は2000…
2023年11月24日
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哲学に学ぶパレスチナ問題 共に“残酷さの低減”目指し“超越点”を探ろう 小川仁志
絶望のガザ
イスラム組織ハマスによる突然の攻撃で始まった中東の戦争。しかし、攻撃は突然でも、戦争自体が突然始まるわけではない。どの国に…
2023年11月13日
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スポーツの技術革新の本質 成塚拓真
学者が斬る・視点争点
走り高跳びやバスケットボールなど、技術革新が起きて競技の仕方が大きく変わった例がある。囲碁AIがスポーツ界に波及 スポーツ…
2023年11月13日
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「NO 選挙, NO LIFE」に出演――畠山理仁さん
情熱人
フリーランスライター 畠山理仁/97 選挙の現場を長年取材し、選挙区の候補者全員に会うまでは記事にしないことが信条。そんなフ…
2023年11月13日
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引退記念に回顧録の自費出版を勧められたが、迷っています/193
小川仁志の哲学でスッキリ問題解決
Q 引退記念に回顧録の自費出版を勧められたが、迷っています 最近出版の仕事をしている知人から、回顧録の自費出版を勧められまし…
2023年11月13日
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史上最も暑かった夏 日本も世界も地上も海面も/166
鎌田浩毅の役に立つ地学
今年の夏は全国的に暑かった。気象庁によれば、15地点の観測値による「平均気温偏差」は今年6~8月、統計がある1898年以降…
2023年11月13日
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マルクス主義への懐疑と批判④ソ連対アメリカ 小宮隆太郎
現代資本主義の展開
米欧日の主要資本主義国では、完全雇用の維持だけを目指すのではなく、成長率を引き上げるために投資水準を高め、技術進歩を促進す…
2023年11月12日
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職人の賃金に見る数量経済史 貨幣との表裏一体性にも注目 評者・平山賢一
Book Review
『賃金の日本史 仕事と暮らしの一五〇〇年』著者 高島正憲(関西学院大学准教授)吉川弘文館 2200円 古代から近代に至る賃金…
2023年11月10日
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関東大震災に遭遇した文学者の言葉に人間についての洞察を読む 評者・池内了
Book Review
『NHKテキスト こころをよむ 文豪たちが書いた関東大震災』著者 石井正己(国文学者・民俗学者)NHK出版 880円 関東大…
2023年11月10日
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皮肉な題名が示す実態 獣と獣の衝突が生々しい 芝山幹郎
アートな時間
映画 理想郷 気ぜわしい都会の生活に倦(う)んだ中年の夫婦が、新天地を求めて過疎地へ転居し、農業をはじめる。その夫婦に、地元…
2023年11月10日
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仁左衛門が東京で21年ぶりに風流人にして忠義の人を演じる 小玉祥子
アートな時間
舞台 吉例顔見世大歌舞伎 松浦の太鼓 片岡仁左衛門が、歌舞伎座の「吉例顔見世大歌舞伎」夜の部で、秀山十種(中村吉右衛門家のお…
2023年11月10日
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人類史の通念を覆す人類学者が深めた「暴力とケアの結束」という論点の重要性 ブレイディみかこ
書評 読書日記
×月×日「人類史を根本からくつがえす」というコピーが帯に躍る『万物の黎明』(デヴィッド・グレーバー、デヴィッド・ウェングロ…
2023年11月10日
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狭く痩せた土地で民主政はどう育まれたか 本村凌二
歴史書の棚
ギリシャ語を話しオリンポスの神々を信仰する人々の土地は痩せて狭いから、小麦の生産高は低い。そのなかで、いかにして民主政が生…
2023年11月10日
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欧米にじゅうりんされ続けてきた中東 福富満久
絶望のガザ
地中海と死海とヨルダン川に挟まれた地域は、エーゲ海沿岸に起源を持つペリシテ人の住む土地「パレスチナ」と呼ばれ、はるか昔から…
2023年11月10日
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「N」との記憶をたどる――保阪正康さん
情熱人
現代史研究家、ノンフィクション作家 保阪正康/96 札幌での中学時代に邂逅(かいこう)した「すすむさん」は、東京大学教授から…
2023年11月6日
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ポスト・コロナ時代になったのに、人との触れ合いにとまどいを感じます/192
小川仁志の哲学でスッキリ問題解決
Q ポスト・コロナ時代になったのに、人との触れ合いにとまどいを感じます コロナ禍も落ち着き、世の中が徐々に以前の状態に戻るに…
2023年11月6日
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火山爆発指数6以上の破局噴火は食糧危機や気候変動を招く/165
鎌田浩毅の役に立つ地学
火山の噴火は火山爆発指数(VEI)によって規模が表現できるが、大規模になると地表への壊滅的な被害だけでなく、世界的な異常気…
2023年11月6日
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世界はいかにして豊かになったか 多角的に持続的経済成長を分析 評者・原田泰
Book Review
『「経済成長」の起源 豊かな国、停滞する国、貧しい国』著者 マーク・コヤマ(ジョージ・メイソン大学准教授) ジャレド・ルービ…
2023年11月3日
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世界史を展望しつつ近代以降の成長システムの終わりを解説 評者・上川孝夫
Book Review
『戦争と財政の世界史 成長の世界システムが終わるとき』著者 玉木俊明(京都産業大学教授)東洋経済新報社 2200円 ウクライ…
2023年11月3日
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中世が選んだ権力の構図とは王威・法威・武威の相互補完的関係か 今谷明
歴史書の棚
武家(幕府)と天皇が並立していた問題は、日本中世史学界において長い間、一種の謎とされてきた。昭和から平成への代替わりの頃、…
2023年11月3日